【RSNA2014 On-Site Report!】田村 全先生(慶應義塾大学 医学部 放射線診断科)Part.3

RSNA2014 Report:Expart's Prompt report
2014.12.05

RSNA 2014も3日目、少し疲れも見えて来るころですが、今日は私の専門であるIVRに関連してAngio suiteを各社見学させていだきました。以下に雑感を列記します。正確でない部分もあるかもしれませんが、速報につきご容赦ください。
 
東芝:前日reportした通り、満を持して80列CT+最新FPDの組み合わせでAngio-CTを展開。CT/Cone-beam CTと透視で位置情報を連携、3D Roadmapや穿刺ガイド機能などに加え、皮膚線量をモニターできる世界初の機能も。
 
GE: FlightPlan(腫瘍血管同定補助システム)やTrackVision(透視下穿刺用誘導システム)が使用可能。術前CT/MRを含めて透視とのFusion機能が充実している印象。患者さんが動いてしまってもFusionをある程度補正可能。
 
Philips:独自のImage processing技術で50%以上被爆を軽減して同等以上の画質を確保。Dual-phase cone-beam CTでより正確な腫瘍血管同定が可能。XperGuide(透視下穿刺用誘導システム)などを含めFusion機能が充実。
 
島津:以前からある機能ではあるが、Realtime Smoothed Mask(RSM)DSAが印象的。息止めなし、回転下でのDSA撮像が可能で、消化管出血のdemoでは息止めができないにも関わらず、明瞭に破綻血管を描出。
 
Siemens:やはりFusion機能が充実。術前CTAを透視に反映させ、造影剤を大幅に減少させたEVARやPTRAが可能に。自動でpixel shiftを繰り返すことにより可能になった動きに強いDSAも印象的。Angio-CTも使用可能。
 
当院はGEの装置を使用していますが、導入してから年数も経っており、最新のアプリケーションなどに関しては疎いところもありますので、勉強となりました。全体としては各社Cone-beam CTおよび術前CT/MRと透視のFusion技術が充実し、より血管構造把握や透視下穿刺が正確、容易になってきていると感じました。また、島津やSiemensの動きに強いDSAはとても印象的で、状態の悪い患者さんや拍動・呼吸の影響が大きい胸部領域では威力を発揮するのではと思われました。機会があれば是非使用したいものです。
 
田村先生
100周年ということで、様々な場所でレントゲン博士が大活躍していました。