【RSNA2014 On-Site Report!】本田有紀子先生(広島大学放射線診断科)Part.1

RSNA2014 Report:Expart's Prompt report
2014.12.02

本田有紀子先生(広島大学放射線診断科)より現地レポートを頂きました!
 
【RSNA2014 On-Site Report!】
広島大学放射線診断科
本田有紀子

 
広島大学 放射線診断科 本田有紀子と申します。泌尿器領域を勉強しております。今年は、前立腺の演題を中心に学ぶ予定です。11月30日のテルモ主催、会場の一画 で開催されたJapanese Seminar in RSNA で、RSNAのみどころを探ろうと参りますと、今年は各先生が最近注目している3点、をお話するという企画になっていました。頭部では、北海道大学の工藤先生、腹部は福岡大学の吉満先生、下腹部は神戸大学の高橋先生が講演されました。
各先生それぞれ印象に残ったのは、頭部での、定量的磁化率マッピングの話(他領域でも安定して使用できたらなと思いました)、腹部では、肝内胆管細胞癌が様々な像を呈するが、Large bileとsmall bile で発生する癌の違いを考慮するとsimpleに説明しうる、というお話が印象的でした。前立腺ですが、PI-RADS score は診断能の向上に寄与しない、との報告があり、PI-RADS を提案したグループが改善を続けているとのことでした。この点につき、高橋先生が、日本はデータの正確性を重んじ、綿密に論文を作成して投稿するが、その間に世界は、まずは論文にし賛否の報告を集め、結果、短期間で多症例の検証を行うことに成功している、その過程で、研究をより信頼性の高いものにしていく。その姿勢は日本でも必要なのではないか、といわれていました。アメリカで成功した吉田ソースの吉田社長が、「バスをまず動かす、動かしてからガソリンを見つける 、給油をしていたら、誰かがバスをうごかしてしまう。」と言っていたことを思い出しました。RSNAは今年100回記念ということで、各分野の今後の方向性について注目したいと思います。
 
fig1
Centennial Pavilion で ART & SCIENCE という展示にあった画像。
写真をとりながら、妙な気持ちになりました。