Vantage Elan

RSNA2013 Report:
2013.12.04

Vantage Elanは1.5TのMRI装置。本邦では2013年11月28日より発売開始している。
 

Vantage Elan

 
本装置では、複数の受信コイルを同時に接続することができるMulti Platform RF Systemが採用されており、接続可能な受信コイルとして「Octave SPEEDER.(オクターブスピーダー)」(オプション)を使用することが可能。このコイルは高感度フェーズドコイルタイプとなっており、高S/N比を得ることができ、高画質で簡単な検査環境を提供する。
また、オプションとして、頭部や脊椎の形状を解析し、各断面の位置決めROI設定をアシストするNeuroLine、SpineLine、CardioLineを搭載。標準搭載の新型静音化機構「Pianissimo. Σ」により、静音化を実現。
患者にやさしい検査を提供する。
 
従来機種に比べて29%の省スペース化も実現しており、これまでMRI装置の設置を断念していた場所への導入も可能になっている。その理由としては、システム制御ユニット数の削減と、新たな冷却システムによる冷却効率の向上から、機械室を別途用意する必要がなくなったことがある。空調も通常のもので十分に対応可能だ。
さらに、電源容量を1.5T MRI装置クラストップの25kVAまで抑えており、寝台を下げた際に即座にスタンバイモードに入る「エコモード」を搭載、徹底した省電力化が図られている。従来機種と比べてシステム最大消費電力は約50%の削減効果があるという。
 

Eco Style

 
また、通常2~3週間かかっていた設置工程が、本装置なら最短5日稼働開始できる。
準備期間に検査トレーニングを行うための、VantageElanの顧客専用の研修サービス「オペレーションアカデミー」も、ダウンタイムを短縮する一助となっている。
 

Quick installation

 
基本的な性能を十分に備えながらも、待機電力を抑えるシステム・省スペース設計・導入コストの大幅な低減といった、医療施設(特にクリニック)への経営面の配慮に厚いコンセプトを搭載した装置である。