RSNAにおいては初登場となった16列マルチスライスCT。本邦では2013年8月より発売(FDA未承認)。
本製品はSCENARIAの技術的特長を多く受け継いでいる。コンパクトながら、75cmという広いガントリ開口径。被検者の圧迫感が少なく、位置決めが容易。また、本製品はガントリ、寝台、操作卓という3ユニット構成となっており、検査室のスペースを有効活用することができる。
Supiaにもガントリ天井部に「ブレスガイド」のモニタが3か所設置されている。息止めのガイドが文字で表示されるのは同社のみ。
なお、SCENARIA、Supriaともに操作コンソールは24インチモニタ1台構成で、専用キーボードに操作ボタンが一体化しており、撮影開始のタイミングで操作ボタンが光ってガイドする。インターフェースも簡易で直感的な操作が可能だ。
スプリア撮影シミュレーション
また、逐次近似再構成の原理を応用したノイズ低減技術「Intelli IP(Advanced)」が標準搭載されており、線量を抑えながらノイズを低減することにより高画質を実現している。本機能は撮影条件や目的に応じて、ノイズ低減レベルを7段階から選択することができる。直感的な操作を可能としたユーザインターフェースや、腹部CT画像から内臓脂肪と皮下脂肪に相当するCT値面積を算出する「fatPointer」、歯顎部CT画像から歯顎の任意断面を作成、表示する「Dental Analysis」など、豊富な解析アプリケーションも使用することができる。なお、Iterative Reconstruction(モデル型逐次近似再構成)も現在開発中とのこと。従来の再構成法FBPと比較すると、開発中のモデル型逐次近似再構成はIntelli IPよりも大幅なノイズ低減が期待できる。