Siemens Healthcare

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製品情報

MRI

最新アプリケーション 静音機構Quiet Suite/肝臓領域の各種シーケンス

1.静音機構Quiet Suite
 
 同社MRIにおいては、静音化を実現する新しいアプリケーション「PETRA」、「QuietX」がRSNA2013において発表され、Quiet Suiteとして音を体験するコーナーが設けられていた。
 

体験コーナー

 
公式ページにて音声が体験できる。
http://www.healthcare.siemens.com/magnetic-resonance-imaging/mri-technologies/mri-design/mr-quiet
 
 清音化を実現する新しいアプリケーション「QuietX」と「PETRA」。これらの総称がQuiet Suiteである。
 QuietXは従来の検査と比較して最大70%の騒音低減を実現するアプリケーション。すべてのシーケンスに組み合わせて使用できる点が大きな特長である。 PETRAは、Ultra short TEの技術をベースに開発されており、通常の検査と比較して、約93%の騒音をカットすることができる。対応シーケンスは3D-T1WI。
 これらの静音機構は、次のソフトウェアバージョンで導入が可能で、MAGNETOM Skyra、MAGNETOM Aera等での搭載が予定されている(実装時期は未定)。
 
 RSNA2013では、Quiet Suiteの音を体験するコーナーが設けられており、これに関連して、乳幼児用の頭頸部16chコイルも展示されていた。専用の保育器で、患児を安静状態のままコイルにセッティングし、 Quiet Suiteと組み合わせ、小児に優しい検査を実現するコンセプトを提案していた。
 

小児用コイル

 
 
2.肝臓領域の各種シーケンス
 
 近年では肝臓検査における診断ガイドラインが整備され、読影においても定量化・標準化が強く打ち出されている。このような変化をふまえ、体幹部、 特に肝臓のMRI検査にフォーカスした、定量化を実現する新たなシーケンスが展示されていた。
 
 TWIST-VIBEは、高分解能を維持したまま、1フェーズあたり2.5秒の高速撮像を 可能にする。20秒間に13、4フェーズの撮像が可能で、造影の真のピークを見ることができ、ウォッシュアウトのタイミングの把握も可能になる。
 

TWIST-VIBE

 
 StarVIBEは呼吸時の体動によるアーチファクトを除去するシーケンス。自由呼吸下でも腹部検査を行うことが可能となる。呼吸同期を行うことができない患者においても高度な画像診断を実現できるようになることが期待される。
 

StarVIBE

 
LiverLabは、肝臓のボリューム及びセグメンテーションの自動計測と、脂肪と鉄分の定量評価を自動的に行いカラー表示する機能。
 

LiverLab

CT

SOMATOM Force

 管球、検出器、画像再構成法すべてが一新された2管球型最新CT装置。SOMATOM Definition Flashの上位に位置づけられる、リサーチ目的の最上位機種となる。

SOMATOM Force

 Vectron tubeと呼ばれる新たなX線管球は、管電圧70~150kVpまで10kVp刻みで管電圧を調整して撮影することが可能。また、低電圧撮影におけるノイズ低減のために、最大管電流は最大1300mAという高出力を実現している。これによって、1管球でCNRと低被ばくを両立させ、コントラスト分解能の向上に貢献している。被ばく線量が大きくなりがちなPerfusionやdynamic検査なども、ルーチンとして行うことが可能になると期待される。

Vectron tube

 検出器は、StellarInfinity Detectorと呼ばれる最新バージョンを搭載。これは従来のStellar Detectorの発展型となる。ディテクタ幅約6cm。回転速度0.25sec/rot。スキャン速度は最大で秒間737mm。96列192スライスの撮影を行うことができる。また、SAFIREの進化型となる新しい逐次近似画像再構成「ADMIRE」を搭載している。

StellarInfinity

 FDAおよび薬事未承認。2013年11月にドイツで第1号機が稼働している。

PET/CT

Biograph mCT Flow

 現行のステップ&シュート方式に加え、速度可変型連続移動スキャン機能「FlowMotion」を搭載した新型PET/CTシステム「Biograph mCT Flow(バイオグラフ エムシーティー フロー)」が展示されていた。日本では2013年8月より発売開始している。

 

Biograph mCT Flow

 
 
FlowMotionは、被検者ごとに異なる臓器の大きさや条件を考慮し、高分解能撮像や呼吸同期設定、高速スキャンなどのさまざまな撮像条件を、被検者一人ひとりに合わせて設定をすることができる。寝台の連続移動と速度可変により、1検査内で、詳しく見たい部位はゆっくりと、ルーチンで見たい部分は通常速度で、と撮影シーケンスを1回の撮影内で細かく設定し、最適なスキャンを実現させている。リニアモータ駆動式寝台を採用しているため、最少毎秒0.1mmという微速移動が可能。

寝台の移動の動きを水の揺れで示している。最少毎秒0.1mmという微速連続移動が可能なことから、患者への検査負担も軽減

これまでのPET検出器のサイズに応じてスキャン範囲が固定された撮像では、必要以上に撮像範囲が大きくなるケースがあったが、FlowMotionでは必要な範囲のみに合わせて撮像できるため、不要な被ばくを抑える効果が期待される。
 

設定画面

SPECT/CT

Symbia Intevo

Symbia Intevo

 新機能搭載SPECT・CTシステム「Symbia Intevo」。
 

Symbia Intevo

 
 
 新たに搭載した同社の画像再構成技術「xSPECT」により、SPECT画像の品質が大幅に向上し、核医学画像診断の精度向上に貢献している。装置自体の僅かな歪みなども、装置固有の誤差として画像再構成時の演算時に反映し、より正確な画像を表示させることができる。
 また、「xSPECT」によって得られる高分解能画像によって、SPECT/CT としては世界初となる、ルーチン検査におけるSUV値の定量計測を実現。治療効果などを判断するためのより確かな情報提供を可能にしている。
 

従来のSPECTと、新技術xSPECTの比較模型

ブースインフォメーション

シーメンス・ジャパン株式会社企業情報
 
 

●基本情報
SIEMENS特設ページURL:
http://www.healthcare.siemens.com/news-and-events/conferences-events-new/rsna
ブース情報:
#1934, South Building, Hall A
 
 
シーメンス社のRSNA2013に関する情報は、Webサイト(英語)で随時配信中です!
 
 

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