2016 ECR見聞録

2016.04.01

2016年3月2日から6日にかけてオーストリアのウィーンで開催されたEuropean Congress of Radiology(ECR)2016の参加見聞記を、埼玉医科大学総合医療センター中央放射線部の中根 淳先生にご執筆頂きました!

2016 ECR見聞録

埼玉医科大学総合医療センター中央放射線部
中根 淳

はじめに
 European Society of Radiology(ESR)が主催するEuropean Congress of Radiology(ECR)2016が、2016年3月2日から6日にかけてオーストリアのウィーンで開催された。私は、Electronic Presentation Online System(EPOS)に演題が採択され、ECR参加してきた。演題が採択されたのは2年前に続き2回目であった。前回は仕事の都合で現地には行けず「Present
from home」という登録でECRはネットから参加した。今年は職場の同僚のサポートもあり、初めて現地へ足を運んだ。

ECR2016のトレンド
 今年のECR2016のトレンドは、Beast image(乳腺関連)だと感じた。なぜなら、プログラムには、Beast imageに関するセッションが約70も組み込まれており、学会としても注目している分野であった。また、機器展示においても、Beast imageに関連する機器が多く展示されていた。周囲の方からの情報によると、近年ヨーロッパはBeast imageにとても関心が高いとのことであった。日本も今後同じような傾向を示すかもしれないので、常に情報は入れておく必要があると感じた。私はCTに関する研究を主にしているため、これからは私の好きな分野に絞って話を進めていく。CTに関する演題のトピックスは、Iterative reconstruction、Low tube voltage、Dual energy、Metal artifact reductionであった。Iterative reconstructionに関する研究発表は、国内外で検討手法に違いがあると感じた。それは、国内では周波数解析などを用い詳細な物理データを計測し、それをベースとして検討しているが、ECR2016では物理データはSD計測など簡易的な計測のみで、視覚評価を主眼として検討を行っていた。Iterative reconstruction やLow tube voltageに関しては、ルーチン検査プロトコルの被ばく低減を検討するのではなく、肥満体型の方にターゲットを絞り画質改善や被ばく低減に関する検討が多く行われていた。また、プレゼンテーションの手法としては、検討結果はグラフや数値で示すよりも、臨床画像を提示して、インパクトのある発表をしている方が多く見られた。日本の学会でよく目にするファントムスタディーが少なく、臨床データの発表がほとんどであった。

(続きはRadFan5月号にてご覧ください!)

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