2012年日本IVR学会第10回夏季学術セミナーレポート

2012.08.08

日本IVR学会第10会夏期学術セミナーのレポートを、塚田実郎先生(川崎市立川崎病院放射線診断科)よりお送り頂きました!

Günther Tulip下大静脈フィルター
ALN回収型下大静脈フィルター
ALN下大静脈フィルター回収器具キット
Cordis Optease™ Filter

2012年日本IVR学会第10回夏季学術セミナーレポート

塚田実郎(川崎市立川崎病院放射線診断科)

2012年ロンドン五輪が開幕し、始めての週末となった7月28~29日、日本IVR学会第10回夏季学術セミナーが開催された。例年通り日本IVR学会とテルモ株式会社の共催で行われるこのセミナーは、北は多くのゴルフ場、南は海に挟まれた秦野市のテルモメディカルプラネックスにおいて二日に渡って開催され、今回のテーマは「下大静脈フィルター」と「異物除去」であった。

初めに講師の先生方のレクチャーを受け、続いてブタや血管モデルを用いた実習形式の研修を体験できるこのセミナーは、例年若手IVR医を中心に大変人気があり、参加者およびオブザーバーは抽選によって決められる。私は一昨年の「BRTOとNBCA」の会で大学の後期研修医の立場で初めて参加させて頂き、もちろん知識も経験も大変未熟な状態であったのだが、講師の先生方のご指導はもちろん、実習内容が大変素晴らしかったので、「今回も当たれば儲けもの」という気持ちで応募したのであったが、運よく参加資格が得られた。

はじめに大講堂について感じた印象は、「一昨年に参加した時よりも、参加者がずっと若いな」というものであった。かくいう筆者もようやく三十路に突入したところであり、同世代の若き集団とともに勉強することは大変喜ばしく、早々に夜に予定される親睦会にも大いに期待する始まりであった。

講義は手元にシラバスを頂き、「下大静脈フィルター」および「異物除去」に関する総論から、手技の概論、各デバイスの特徴、具体的な手技の実際や臨床的ピットフォールなど、限られた時間の中で丁寧かつ興味深いスライドを多数交えたもので、その後の実習に大いに興味と刺激を与える内容であった。また二日目のランチオンセミナーでは、肺動脈疾患に対するIVRの第一人者でいらっしゃる、日本医科大学武蔵小杉病院の田島廣之教授にお越し頂き、肺動脈血栓塞栓症の治療の総論から貴重なIVR症例の数々をご提示頂き、大変有用なレクチャーを頂いた。

講義の後、3つの班に分かれ、1ブースに受講者10人、講師3~4人がつき、各ブースで経験豊富な講師陣がまずデモンストレーションを行い、続いて受講者がほぼマンツーマンでアドバイスを受けながら、ブタで実際の手技を経験する形式となった。

簡単に実際に行われた各ブースの実習内容を以下に記載する。

第1ブース:下大静脈フィルター留置・除去実習
●腎静脈下下大静脈内にGünther Tulip回収型下大静脈フィルター (Cook)を留置・回収。
●ALN回収型下大静脈フィルターの特徴を、体外でデモンストレーション。
●腎静脈下下大静脈内にALN回収型下大静脈フィルターを留置・回収。

第2ブース:異物除去実習
●遊離端のある異物に対し、スネアで回収。
●遊離端のない異物に対し、カテーテルを用いて遊離端を作り、スネアで回収。
●親水性ガイドワイヤーのコーティング部をはがして「異物」とし、腎動脈に飛ばして、スネアやカテーテルを用いて除去。

第3ブース(実験室)
●様々な形状の血管モデルを用いて、任意の場所に作成された異物をスネア、カテーテルを用いて除去。
●血管モデルを用いて、Günther Tulip、ALN回収型下大静脈フィルターの留置・回収。
●各種スネア、Optease™含めた下大静脈フィルターの展示およびQ&A。

※続きは「Rad Fan」2012年 9月号(2012年8月末発売)にてご覧下さい。

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