第39回日本放射線技術学会秋季学術大会見聞記

2011.12.08
図1 会場外観
図2 総合受付
第39回日本放射線技術学会秋季学術大会見聞記

東京女子医科大学東医療センター放射線科
田中 功

 第39回日本放射線技術学会秋季学術大会が「明日に架ける橋-生命の光を技で紡ぐ-」というテーマで2011年10月28日(金)から30日(日)の3日間、神戸国際会議場において開催された。神戸での開催は2002年に第58回日本放射線技術学会総会が開催されて以来、9年ぶりとなる(図1)。
 日本放射線技術学会の主たる大会である第67回日本放射線技術学会総会学術大会が東日本大震災の影響でWeb開催となり、全国の診療放射線技師が集う学術大会としては昨年の秋、仙台にて開催されて以来となる。その仙台は2011年3月11日の東日本大震災にて甚大な被害を受け、多くの尊い生命が失われた。奇しくも、今大会開催地は1995年1月17日に発生した阪神淡路大震災で壊滅的な被害を受けた地でもある。開催日初日の朝、新幹線で新神戸に到着し、会場に向かうために降りた三ノ宮駅やポートライナーの車内で完全に復興を果たした街並みや港を見ながら、東北の地の一日でも早い復興を祈りつつ会場へと向かった。
 本大会の参加者は前回より約800名増加し、約2,600名を超える大変盛況な学術大会であった(図2)。本大会の特徴としては震災関連の企画や演題が多く見受けられ、特に興味を持った企画は、実行委員企画として開催された「検証:東日本大震災から学ぶ」と題した緊急討論会であった。放射線被ばくによる発がんのリスクや風評被害などに対応された放射線医学総合研究所の島田義也先生や、DMAT(Disaster Medical Assistance Team)隊員として被災地に赴き医療活動を行った大阪府急性期・総合医療センターの中森靖先生、また診療放射線技師として緊急放射線被ばくのスクリーニング検査や被災住民への対応を行った福島県放射線技師会の遊佐烈先生による貴重な講演と活発な意見交換が交わされた。特に自然放射線や発がんのリスク、こどもへの影響など、診療放射線技師でありながら忘れかけていた話題を学生時代に戻った思いで興味深く聞き入った。また、東日本大震災のような甚大な災害時において、診療放射線技師を含めた医療スタッフが何をなすべきかを考えさせられた大変有意義な企画であった。次に興味を引いた講演として、東大阪宇宙開発共同組合(SOHKA)専務理事の棚橋秀行先生による特別講演「夢を打ち上げるんやない。夢で打ち上げるんや!-まいど1号打上げ成功から。夢は再び宇宙へ-」であった。2010年6月に帰還した小惑星探査機「はやぶさ」を観るために長時間並んだ私にとって期待していた企画であり、疲れと睡魔が襲う夕刻に開催されたにも関わらず、後継者問題や産業の空洞化など、活性化をなくしつつある中小企業の方々の孤軍奮闘とすばらしい活躍を肌で感じることができた。

続きは「RadFan2012年1月号」(2011年12月下旬発売)にてご高覧ください。

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