キヤノンメディカルシステムズ、「Cartesion Prime / Luminous Edition」の販売開始―医療現場の幅広いニーズに応えるデジタルPET-CT―

2023.04.10

 キヤノンメディカルシステムズ株式会社(本社︓栃木県大田原市、社長︓瀧口 登志夫、以下:同社)は、医療を取り巻く環境の変化に伴う医療現場の幅広いニーズに応えるため、外部呼吸モニタ装置の接続が必要ないデバイスレス呼吸同期機能を搭載し、清潔な検査環境を保つグロス塗装を採用した新たなデジタル PET-CT「Cartesion Prime / Luminous Edition(カーテシオンプライム ルミナス エディション)」を国内で販売を開始する。

 現在、医療の現場はより効率的で質の高い医療の提供だけでなく、少子高齢化による労働力の減少や新型感染症の世界的な拡大による安全な検査環境の構築など様々な課題に直面しており、PET-CT装置に対しても幅広いニーズが高まっている。またPET-CT検査はこれまでの悪性腫瘍を対象とした全身検査に加えて、近年では脳神経領域や心臓領域での利用拡大が期待されている。さらに悪性腫瘍においても新たな治療法の登場によってPET-CT検査の重要性が増していくことが考えられる。

 Cartesion Prime / Luminous Editionは、高いTime-of-Flight (TOF) 時間分解能と感度による優れた画質を得ることができる大視野半導体PET検出器と、高速撮影が可能な80列CTを組み合わせ、効率的な検査を実現している。さらに、ディープラーニングを用いて設計された画像再構成技術Advanced intelligent Clear-IQ Engine-integrated (AiCE-i)*¹ をPETおよびCTに搭載することで、低ノイズ・高コントラストなPET画像と低被ばくで高精細なCT画像を提供する。また、検出器の冷却に空冷を採用しており冷却水循環装置が不要(チラーレス)のため、ランニングコストを抑えることができる装置である。

 新たに搭載されたデバイスレス呼吸同期は、従来の呼吸同期で必要とされた外部呼吸モニタ装置を用いることなく、収集されたデータそのものから体動情報を自動で抽出して呼吸同期を行うものである。検査前の呼吸同期の設定や、患者への外部呼吸モニタ装置の取り付けが不要になるため、検査時間が短縮され患者の負担軽減に貢献する。本製品は、医療現場の画質・効率・安全へのニーズに応えるだろう。

 なお、4/14(金)~4/16(日)のパシフィコ横浜 展示ホールにて開催される2023国際医用画像総合展併設展示会において本製品が展示される。

*1︓設計段階で用いたものであり、システム自体に自己学習機能は有していない。

新製品の主な特長

1.デバイスレス呼吸同期は呼吸体動の不規則な変化にも対応できるAuto-gatingモードを有し、より質の高い呼吸同期PET画像を提供することが可能である。

2.患者への外部呼吸モニタ装置の取り付けが不要になるため、患者との接触時間が削減でき、医療従事者にとっても被ばくと感染リスクを低減し安全な検査環境構築に貢献する。

3.日常的な装置の保守・点検に用いる校正用線源として、低い放射能量の線源(表示付認証機器)が選択可能になったことで、施設における装置の維持・管理にかかる労力を低減する。

キヤノンメディカルシステムズについて

 同社は、疾病の早期診断、早期治療のためCT、MRI、超音波診断装置、X線診断装置などの画像診断装置や体外診断装置、ヘルスケアITソリューションを開発、製造し、世界150以上の国や地域に提供している。同社の経営スローガンである「Made for Life」(患者さんのために、あなたのために、そしてともに歩むために)のもと、病院経営に貢献し、患者に優しい医療システム・サービスをお届けし、これからも変わらず医療に貢献する。
キヤノンメディカルシステムズ株式会社 ホームページhttps://jp.medical.canon/

地球環境への取り組み

 同社は、より良い地球環境の実現のため、開発、調達、製造、販売、サービス、廃棄段階まで一貫して環境への影響に配慮した医療機器・システムを提供する。地球温暖化防止をはじめとし、医療放射線被ばくの低減、資源有効活用、化学物質の管理など推進し、地球との共生や豊かな価値の創造のために環境保全に取り組んでいる。

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キヤノンメディカルシステムズ株式会社 広報室
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