東和ハイシステムと日立製作所、歯科医院向け電子カルテの音声入力を協創へ。~AIの活用で、院内業務のDXをめざす~

2022.03.01

 

 東和ハイシステム株式会社と株式会社日立製作所は2月15日、音声認識対応の歯科医院向け電子カルテシステムの構築を協創で開発すると発表。カルテ入力が音声になることで、診療時間の削減、仕事の省力化が期待される。

 石井滋久氏(東和ハイシステム株式会社代表取締役)は、電子カルテの入力を手書きから音声にすることで、「煩雑な事務作業が減り、歯科医と患者間のコミュニケーションが増える」と話す。それにより、「患者の満足度向上につながる」と主張。また、「音声入力は、It‘s Hi Dental Worldに命を吹き込むものであり、日立製作所との協創を通じて、歯科医院のデジタルトランスフォーメーションを推進していきたい」と思いを語った。

石井滋久氏

 東和ハイシステムは、歯科電子カルテ統合システム「Hi Dental Spirit XR-10i」を約3,100の歯科医院に導入している。「Hi Dental Spirit XR-10i」は、予約から診療、会計まで一連の流れをまとめてサポートするシステムだ。

 今回の共同開発では、株式会社日立情報通信エンジニアリングの音声活用ソリューション「Recware」を採用。コールセンターなどで使われる、高信頼な音声テキスト化技術と連携し、音声カルテ入力の実現に歩を進める。

 中野俊夫氏(株式会社日立製作所 サービス&プラットフォームビジネスユニットCOO)は、「音声に関わるデジタル技術もLumadaのコンポーネントの一つとして開発を進め、歯科委員のデータを、安全に分析・活用できるクラウドサービスに発展させたい」と展望を語った。

中野俊夫氏

 これから、カルテ統合システム「Hi Dental Spirit XR-10i」と連携させて、歯科医院での現場実証を重ねていく。製品化は、2022年の秋を予定している。