京都市が高齢者入所施設など向けに下水PCR検査を実施 島津テクノリサーチが2階建て検査システム「京都モデル」で協力

2021.10.22

 島津製作所の受託分析子会社である島津テクノリサーチは、下水とヒトのPCR検査からなる新型コロナウイルスの検査システム「京都モデル」を活用し、高齢者や障害者が入所する施設などのモニタリング検査を実施することによって、無症状感染者の把握および施設内感染の兆候の早期探知を行うための京都市の実証事業に協力する。

1.対象施設
高齢者入所施設(特別養護老人ホーム等)、障害者入所施設(障害者支援施設)、精神科病院の中から、定員数や地域性を考慮して8箇所程度を選定

2.実施内容
⑴ 実施内容
対象施設の下水検査を週1回実施する。
⑵ 下水検査で陽性が出た場合の対応
施設の職員及び入所(居)者全員の個別検体(唾液又は鼻腔拭い)によるPCR検査を実施し、感染者の特定を行う。

3.実施時期
試験施設を選定のうえ10月下旬を目途に1箇所を先行実施し、順次実施場所を拡大していく。令和4年3月まで実施予定。

※ 島津テクノリサーチは、臨時的な衛生検査所として登録されており、ヒト検体を用いたPCR検査事業に取り組んできた。今年2月には下水処理場の下水に含まれる新型コロナウイルスのPCR検査の受託事業を開始した(下水調査は衛生検査所での業務ではない)。同社は京都大学の田中宏明名誉教授、井原賢助教(現高知大学准教授)、金沢大学の本多了准教授、富山県立大学の端昭彦講師と「京都モデル」の基礎技術の確立に取り組んできた。

■京都市の関連ページ

・京都市:新型コロナウイルスの感染第6波に備えた下水による高齢者施設等のモニタリング検査の実施について
https://www.city.kyoto.lg.jp/hokenfukushi/page/0000290654.html