GEヘルスケア、細胞培養分野のPAAラボラトリーズを買収、成長を続けるバイオ医薬品製造分野の事業を一段と強化

2011.09.05
米ゼネラル・エレクトリック(GE)のヘルスケア事業部門であるGEヘルスケア(本社:英チャルフォント セントジャイルズ、プレジデント兼CEO:ジョン・ディニーン)は8月16日に、バイオメディカル研究用ならびに急成長中のバイオ医薬品やワクチン製造用の細胞培養培地の開発・供給を手がけるPAAラボラトリーズ(本社:オーストリア・パッシング、創業者兼CEO:レイナー・ブリアン)を買収することで合意したと発表した。この買収に伴い、細胞生物学研究のほか、遺伝子組換えタンパク質、抗体、ワクチンなどバイオ医薬品の創薬・製造に関するGEヘルスケアの製品・サービスが拡充される。GEヘルスケアとPAAラボラトリーズは戦略的に強固な補完関係にあり、今後製品開発やマーケティングの強化を通じて、長期的に大きな顧客メリットを提供できるようになる。なお、財務条件は非公開である。
PAAラボラトリーズは、バイオメディカル研究やタンパク質を基盤としたバイオ医薬品製造の用途に向けて、培地、血清、成長因子、試薬など、特徴ある革新的な細胞培養製品を開発・製造している。同社は、FDA登録済みの高いレベルの製造施設を備えており、近年ではバイオ医薬品業界で高まる上記製品の需要に応え、細胞培養用の粉末培地の製造をこれら施設で開始している。PAAラボラトリーズの製品と、細胞生物学研究やバイオ医薬品の精製においてGEヘルスケアが確立してきた技術は補完関係にあり、両社の専門性を統合することで、GEヘルスケアはバイオ医薬品製造業界に対し、より幅広い製品とサービスを提供できるようになる。
GEヘルスケアグループの世界中核拠点の1つであるGEヘルスケア・ジャパン株式会社(本社:東京都日野市、社長:川上潤)の取締役 ライフサイエンス統括本部長を務める渡邉温子は、「今回の買収により、当社は日本で急速に発展しているバイオ医薬品業界やワクチン業界に向け、これまで以上に幅広いサービスをご提供できるようになります。当社は従来より日本の多数のバイオ医薬品メーカーへ事業を展開しておりますが、今回の買収でPAAのアップストリーム分野が加わり、お客様に培養の条件検討から従来展開していたサポートまでを包括的に提供可能となります。当社では、このアップストリームからダウンストリームまでの一貫したサポートには極めて高い価値があるとみており、PAAの買収で国内のバイオ医薬品業界にさらに貢献できると考えています」と述べている。
細胞培養用の培地・血清・試薬に対する世界需要は、2009年の23億ドルから2015年には約39億ドルに伸びると予測されている。今回のPAAラボラトリーズの買収は、売上高と利益率の堅調な伸びにつながる先端技術を駆使した革新的な事業に投資するというGEの戦略と合致するもので、かつ医療コストの削減、医療アクセスの拡大、医療の質の向上を目指す、GEのグローバル戦略「ヘルシーマジネーション(healthymagination)」の実現を後押しするものとなる。 

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