銀増幅イムノクロマト法を用いた「新型コロナウイルス抗原検査キット」製造販売承認を申請

2020.12.18

富士フイルム株式会社は、写真の現像プロセスで用いる銀塩増幅反応による高感度検出技術を応用した「銀増幅イムノクロマト法※1」により、迅速かつ簡便に検査が可能な新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)抗原検査キットについて、今回、体外診断用医薬品として製造販売承認申請を独立行政法人医薬品医療機器総合機構に行った。
また、本検査キットの生産体制を構築するため、富士フイルム株式会社診断薬の製造を担う、「FUJIFILM YUWA MEDICAL PRODUCTS VIETNAM COMPANY LIMITED.(本社:ベトナム ビンズオン省、以下FUJIFILM YUWA)」に設備投資を行う。なお、設備投資は、独立行政法人日本貿易振興機構(JETRO)が公募する「海外サプライチェーン多元化等支援事業(第三回)」に採択された。

富士フイルムは、2020年10月より公立大学法人横浜市立大学(神奈川県横浜市)と共同で、当社独自の高感度検出技術である銀増幅イムノクロマト法を用いた迅速かつ簡便な検査が可能な新型コロナウイルス抗原検査キットの開発を進め、製造販売承認の申請を行った。本検査キットは、当社神奈川工場足柄サイトでの生産を予定しているが、今後グローバルに展開することを踏まえ、ベトナムのFUJIFILM YUWAにて来年度から順次設備を増強し、本検査キットの安定的な生産体制を構築する。

※1 イムノクロマト方式とは、試薬に滴下した検体(鼻腔ぬぐい液など)中に被検物質(ウイルス等)が存在すると、試薬中の標識抗体と結合して抗原抗体複合体が生成され、この複合体があらかじめ検出ライン上に線状に塗布された抗体に捕捉されると、陽性(抗原あり)を示す色付きのラインが表示される検査方式のこと。迅速・簡便に結果を得られることから、処置を急ぐ必要がある感染症の検査に多用されている。
※2 医療機器届出番号 27B3X00024000016 製造販売業者 富士フイルム和光純薬株式会社

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