コニカミノルタ 再構築した経営戦略を発表

2020.12.04

 コニカミノルタ株式会社(以下 コニカミノルタ)は、再構築した経営ビジョンおよび中長期の経営戦略を発表した。歴史あるコニカミノルタは、顧客との信頼関係を強みに、「人間中心の生きがい追求」と「持続的な社会の実現」を両立することを目指していく。
 コニカミノルタはペーパーレス化が進む現在、収益を生み出し続ける収益構造への変革と、顧客基盤を活用したデジタルソリューションの提供により高収益ビジネスへと転換する。また、独自のイメージング技術によって事業を進化させ、「計測・検査・診断」の領域での事業基盤を確立する。そして営業利益を拡大するとともに、オフィス事業への依存度を減らしていく。
 ヘルスケア事業では、「見える化」、「デジタル化」によって先進的医療を推進する。藤井清孝氏(以下 藤井氏)はコニカミノルタのヘルスケアをデジタル診断にフォーカスすることで、早期診断・個別化医療を進めていくと語った。この早期診療・個別化医療をテーマとしたプレシジョンメディシン事業では、医療費の30%が無駄だといわれている現在の医療行為を、適切な診断により抑制することが可能になる。また、顧客との信頼関係と世界トップレベルの画像解析能力により、3年後には収益の柱になることを目指す。
 遺伝子診断事業では、規模の大きさを活かして第三者既存ラボを顧客化し、Latticeプラットフォームを形成する。また、CARE プログラムによって健常者・非罹患者まで対象とした巨大な市場へと販売を拡大していく。その他にも営業人員強化や、日本事業へ展開することで創薬プロセスのリスクを大幅に軽減することが可能になる。
 現在ではCOVID-19に対して、アメリカのOrange Countyで全米初の自治体主導の取り組みや家庭用キッドの無料配布などが展開され、2020年末までに50万検査ができる見込みである。これらのコア事業成長と新しいプラットフォームによって収益向上の加速を目指し、更なる規模拡大への提携等も視野に入れている。