フィリップス・ジャパン、北良株式会社が開発の災害対策システム「ANPY」を導入

2020.02.20

在宅療養患者とご家族によりそい、より安心を

 このたび、(株)フィリップス・ジャパン(以下、フィリップス)は、人工呼吸器や酸素濃縮装置の在宅利用者向けに、北良(株)(以下、北良)開発の新たな災害対策システム「ANPY」(アンピィ) を導入する。

 近年、自然災害発生に伴い大規模停電が発生しており、在宅医療にかかわる医療現場や患者会から医療機器メーカーに対して、災害時の迅速な患者様の安否確認を望む声が高くなっている。特に災害時に停電が生じた場合、在宅で医療機器を使用している患者にとって、電気の供給の有無は非常に重要な要素となる。
 このたびフィリップスが導入するANPYシステムは、災害発生時の医療機器利用者の各個人宅への通電状況の確認、加えて停電からの経過時間や復旧状況、さらに患者様の避難場所も把握することが出来るため、災害発生時の状況把握を円滑に行うことが可能になる。
 従来、大型台風により停電が発生した場合、フィリップスでは災害の発生した地域に在住されている患者リストをベースに直接安否確認を行ってきたが、安否確認前の停電の情報源としてはおもに公共の停電情報に基づいてきた。今回ANPYシステムの導入で、災害発生時に患者の自宅への通電状況や復旧状況が直接オンラインで確認可能になるため、従来よりもスムーズに安否確認が行えることが期待できる。

 また、災害時の安否確認に時間を要する点として、患者様の避難所への移動があげられる。患者が避難した場合、従来は連絡を取る手段がなく患者からの連絡を待つ必要があった。一方今後は、避難の際にANPY本体を持参してもらうことにより、内蔵されたGPS機能で位置情報も把握できるため、従来よりも格段に円滑に安否確認を行える見込みである。
 医療介護の課題に対して【新しい価値をもたらすソリューションを提供すること】をフィリップスは掲げているが、ANPYの導入はまさにそのソリューションの一つとして位置付けている。人工呼吸器や酸素濃縮装置を利用している患者にとって電源の供給は不可欠であるが、それが個別に把握できることは、医療従事者や利用者にとっても大きな安心につながることを期待している。また、在宅人工呼吸器分野でマーケットリーダーの1社であるフィリップスが、本格的に在宅の通電状況の把握に乗り出すことにより、日本の在宅医療における災害対策に大きく貢献できるのではないかと期待している。
 
 
【ANPYの主な特徴】
⚫ 常日頃は自宅のコンセントに繋いでおくだけでその他の操作は不要
⚫フィリップス社員が、PC、スマートフォン、タブレットなどのデバイスから、各個人宅の通電状況の把握が可能
⚫ 停電情報、停電になってからの経過時間さらに、復旧状況の把握が可能
⚫ 避難先の位置情報の把握が可能(GPS機能)
 
 
【取り扱い開始予定】
⚫ 2020年3月から順次取り扱い開始予定

 
 
●お問い合わせ
株式会社フィリップス・ジャパン
URL:https://www.philips.co.jp/