キヤノン、AI技術により検査画像の高画質化と検査時間の短縮を両立 光干渉断層計の新ブランド「Xephilio」として”OCT-A1″を発売

2019.04.15

 キヤノンは、眼底三次元画像から血管形態を描出する画像処理技術OCT Angiography(アンジオグラフィ)(以下OCTA※1)を搭載した光干渉断層計”OCT-A1″を2019年4月18日より発売する。
※ Optical Coherence Tomography Angiographyの略。

“OCT-A1”
“OCT-A1″の使用イメージ

発売情報
OCT-A1(医療機器認証番号:231ABBZX00003000)
参考価格 Angiography Model:1,600万円(税別)
発売日 2019年4月18日
※ OCT Angiographyの機能を有さないStandard Modelの参考価格(税別)は1,100万円。

おもな特長
 光干渉断層計は、網膜の断層面を見ることができる眼科機器である。新製品”OCT-A1″は、ディープラーニング技術を用いた画像処理技術と高性能GPU(画像処理半導体)により、OCTA画像生成の高速化と高画質化を両立している。新たにブランド名を「Xephilio(ゼフィリオ)」として、眼科系医療機関へ幅広く展開していく。

先進技術を搭載した眼科機器としてブランドとデザインを一新
 今後ラインアップを拡充し、医療従事者や患者さんに負担の少ない高度な機器を提供し、社会に貢献していく意思を込め、光干渉断層計のブランドを新たに「Xephilio」として展開する。Expertの意味を込めた「X」とギリシア語で友愛を意味する「Philia(フィリア)」を合わせたブランド名、高級感のある黒と白を組み合わせたデザインにより、先進技術を搭載した眼科機器にふさわしいものとした。

AI技術を用いたノイズ低減処理により短時間で高精細なOCTA画像を生成
 ディープラーニング技術を用いて設計した独自の新画像処理技術「Intelligent denoise」により、眼底の血管形態を描出したOCTA画像からノイズを除去し、血管の細部まで可視化された高精細OCTA画像の生成が可能。ディープラーニング技術に用いた教師データ※1には、繰り返し撮影したOCTA画像を加算平均し高画質化する技術として定評のある「OCTA Averaging」を採用している。「Intelligent denoise」により、わずか1回のスキャンで「OCTA Averaging」に匹敵する高精細なOCTA画像を生成することができる。
※1 AIが学習するために人間が与える手本となるデータ。

高性能GPUにより画像処理時間を高速化
 高性能GPUを用いて画像の演算処理を行うことで、OCTA画像の再構成時間を従来比で約70%※2短縮することが可能です。速やかに診断画像を得ることができるため、検査時間の短縮につながる。また、糖尿病網膜症などの血管異常の読影で有効となる複数枚のOCTA画像をつなげるパノラマやOCTA Averagingの処理時間も短縮でき、患者さんや医療従事者の負担を軽減する。
※2 従来機種「OCT-HS100」(2012年9月発売)に、ソフトウエア従来バージョン「Ophthalmic Software Platform RX V4.4」を搭載した場合の撮影終了後からOCTA画像が表示されるまでの実測値との比較において。

ご参考
 2019年4月18日から21日まで、東京国際フォーラムで開催される「第123回日本眼科学会総会」で併設する器械展示会のキヤノンブースにおいて、”OCT-A1″の展示を行う予定。
第123回日本眼科学会総会
https://convention.jtbcom.co.jp/123jos/

OCTの用途と市場動向
 眼科市場におけるOCT装置は、黄斑や視神経乳頭など網膜の断層を検査するもので、眼底および眼底断層像を観察・撮影・記録することで疾患の詳細が判断できるようになり、眼科系疾患の診断・治療方針の決定などにおいてなくてはならないものとなっている。OCT市場は、台数ベースで年平均6%程度の成長を続ける見込み。(キヤノン調べ)

関連情報

商品紹介ページ
眼科機器 光干渉断層計OCT
http://www.canon-lcs.co.jp/service/machine-healthcare/ophthalmic/lineup/

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