キヤノンメディカルシステムズ、検査室の効率化を実現する臨床化学自動分析装置「TBA-1500FR」発売開始

2018.10.10

キヤノンメディカルシステムズ㈱は、効率化を実現すると共に信頼性の高い検査を提供する中規模病院、中小検査センター向け臨床化学自動分析装置「TBA-1500FR(ティービーエー1500 エフアール)」の販売を開始する。 TBA-1500FR は、キヤノンメディカルシステムズ製自動分析装置のラインナップで中上位の検体処理スピードを有し、上位機種で培った最新機能を搭載したモデルである。
近年、病院の機能分化、チーム医療推進にともなう臨床検査技師の業務拡大、診療前検査へのニーズの高まり、国による医療費削減の推進など医療環境が大きく変化する中で、検査室では臨床検査の迅速化・効率化のニーズが年々高まっている。それらのニーズに対応するため、臨床化学自動分析装置「TBA-1500FR」を開発した。
新製品は、2つの分注ラインを効率よく高速サンプリングさせることで高速処理が行えるため、より効率の良い検査室運用が可能となった。また多様化する試薬運用ニーズに対応するため、国内市場で販売されている汎用の検査試薬をそのまま使用することが可能だ。
測定状況の視認性・操作性向上のためトップデッキカバーなどを透明化し、質の高い検査を実現する。さらに、主な部品交換や溶液・洗剤の補充を装置前面から行えるため、メンテナンス性も大幅に向上した。

一般的名称 ディスクリート方式臨床化学自動分析装置
販売名 臨床化学自動分析装置 TBA-1500FR
製造販売届出番号 09B1X00003000085

●主な特長
①処理能力
比色法1)では100項目から任意の項目を選択でき、比色項目は1時間に最大1,300テストを処理できる。また電極法2)ではNa、K、Clを測定できる電解質測定ユニットを標準装備し1時間に最大600テストを高速に処理できる。

1):比色法は、物質(検体)に試薬等を作用させ、発色する色の濃淡や色調を比較することで物質を定量的に分析する方法
2):電極法は、物質(検体)と電極との接触面に発生する電位を測定することで物質を定量的に分析する方法

②経済性
試薬ピペッティング方式で、試薬は必要量だけを効率良く分注できる。硬質ガラス反応管を採用し長期間、交換の必要がない。試薬分注系、撹拌系、測光系などの各ユニットは大変シンプルな構造で交換部品も少なく、メンテナンス性にも優れている。

③操作性
多検体を同時に設置できる検体ラックと緊急処理に適した割込専用位置があり、検査室の運用に柔軟に対応できる。キャリブレータ/コントロール設置用のラックは、一般検体用ラックと区別できるように、専用バーコードで管理が可能だ。
コンソール部にはタッチキー付きカラーモニタを採用しており、直感的な操作が行える。

④結果報告時間
検体間のキャリーオーバが0.1ppm 以下であるため、採血管を生化学検査と血清学検査に共用することができ、かつ、生化学検査を先にサンプリングすることが可能であるため、結果報告時間を短縮することができる。

TBA-1500FRは10月11日(木)~13日(土)に神戸国際展示場で開催されるJACLaS EXPO(http://jaclas.or.jp/)に展示される。

●お問い合わせ
キヤノンメディカルシステムズ㈱
URL:https://jp.medical.canon/