富士フイルムメディカル、対策型胃内視鏡検診向けダブルチェックデータ共有サービス「ASSISTA Medical checkup-ES」を提供開始

2017.10.12

情報共有と検診データの管理をサポートし、対策型内視鏡検診の精度管理体制構築に貢献

 富士フイルムメディカル(株)は、対策型※1胃がん内視鏡検診で求められる、検診の精度管理を目的としたダブルチェック※2に必要な情報共有をオンラインで行うことができるクラウドサービス「ASSISTA Medical checkup-ES(アシスタメディカルチェックアップイーエス)」を、10月12日より提供開始する。なお、本サービスを、10月12日~15日まで福岡で開催される「第25回日本消化器関連学会週間」に展示する。
 厚生労働省が示す「がん予防重点教育及び検診実施のための指針」において、従来胃部X線検査のみであった胃がん検診項目に、昨年2月に新たに胃内視鏡検査が加わったことを受け、対策型胃がん検診に内視鏡検査を採用する自治体が大幅に増えている。日本消化器がん検診学会が作成した、対策型胃内視鏡検診のガイドライン※3では、精度管理の体制を構築するために、検診を担当した医師に加え、内視鏡専門医等の一定の技量を有する医師が検診所見や検診内容をチェックし必要に応じてアドバイスするダブルチェックや、検診データ等を収集し管理できる検診データベースの構築が推奨されている。現在は、自治体から検診を委託されている検診施設が、USBやCD-ROMなど可搬型の媒体を利用して検診データを専門医に提供し、それを専門医がダブルチェックをすることが一般的だ。今後内視鏡検査数が増えていく中、ダブルチェックのワークフローを簡便化するとともに、検診データの管理・活用がより簡単に行えるインフラが求められている。
 「ASSISTA Medical checkup-ES」は、検診を委託されたクリニック等に保管された検診データをオンラインでダブルチェック 機関と共有できるクラウドサービス。例えば、クリニックが内視鏡胃がん検診を実施した場合、そのクリニックの医師は 自院で内視鏡の画像を読影し検診所見を「ASSISTA Medical checkup-ES」に入力、クラウドにアップロードする。二次読影機関の専門医は、クリニックが記載した検診所見や検診内容をチェックし、必要に応じてアドバイスを記入する。この結果は、クリニック、二次読影機関ともにオンラインで参照できる。本サービスはクラウドを採用しているため、新たにサーバを用意する必要がなく、初期コストが大幅に削減できる。
 また、本サービスでクラウドに保管されたデータは一元管理され、簡単にCSV出力することができ、過去との比較や依頼主である自治体等への報告の際、がん発見率や受診率などを分析する際に有用。検診結果等の医療情報は、クラウド利用において定められている3省4ガイドライン※4に準拠した高セキュリティ下で管理されるだけでなく、国内複数のデータセンターで管理されるため、冗長性においてのリスクも低減される。さらに、検診においてより使いやすいシステムを目指し各種追加機能を随時バージョンアップしていく予定だ。将来的には、対策型検診を委託されている検診センターやクリニック等それぞれの運用状況やニーズに応じ表示機能を追加するなどカスタマイズも予定している。
 富士フイルムは、今後も独自技術を生かし、医療現場のニーズに応える幅広い製品・サービスの提供を通じて、さらなる診断の効率化と医療の質の向上、人々の健康の維持増進に貢献していく。

※1 対策型検診とは、地域住民の中から可能性のある人を見つけ出すことを目的として、市区町村など自治体が検診センターや医師会に委託して行う集団検診(住民検診や職域検診)のこと
※2 1つの検診所見を、検診を行った施設と専門医等の2者でチェックすること
※3 一般社団法人 日本消化器がん検診学会が作成した「対策型検診のための胃内視鏡検診マニュアル2015年度版」
※4 クラウドで医療情報を保存する際に遵守する対象を厚生労働省・経済産業省・総務省が定めた4つのガイドライン


1.サービス名
対策型胃内視鏡検診向けダブルチェックデータ共有サービス ASSISTA Medical checkup-ES
2.提供開始日
2017年10月12日
3.特長
(1)検診を実施する医療機関と二次読影機関の双方で検診所見や検診内容のチェックが可能
 ・検診を実施するクリニック等で行った読影結果はクラウドにアップロードされ、オンラインでの専門医によるダブルチェックが可能。ダブルチェックの結果も、それぞれの機関においてオンラインで参照できる。

 ・USBやCDなど可搬型媒体を使用した共有方法にも対応している。
(2)クラウドサービスのためサーバ不要で初期導入コストを削減
(3)検診データのCSV出力ができ、がん発見率や受診率などの分析にも有用
 ・一元管理された検診データはCSV出力し、検診データの分析に用いることができ、スキルアップ講習や追跡調査、自治体への報告の際に便利。

(4) 3省4ガイドラインに準拠した高セキュリティ下でデータを共有・保管

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