セント・ジュード・メディカル、血行動態性能に優れた TrifectaTM生体弁の植込みがさらに容易に
欧米で好発進の TrifectaTM GT 生体弁がついに日本で上市!

2016.09.08

GlideTM Technologyを用いた新たなTrifectaTM GT生体弁は、留置を容易にするための弁の針通りや弁輪への落とし込みを改善することで、大動脈弁置換術が必要な患者様にさらなる選択肢を提案します

 セント・ジュード・メディカル(株)は本日、心臓から全身への血流の逆流を制御する大動脈弁の疾患、損傷または機能不全の治療に使用する、同社最新モデルの生体弁――GlideTM Technology (GT)技術を採用したTrifectaTM GT生体弁――の医療機器製造販売承認を取得したことを発表した。大動脈弁置換術により、心不全や大動脈弁逆流に苦しむ患者様の QOL (Quality of Life:生活の質) が向上し、症状が緩和され、患者様はより長く生活を送ることができる。新製品TrifectaTM GT生体弁は、TrifectaTM 生体弁の優れた血行動態性能1はそのままに、困難な解剖学的構造や外科的アプローチにおける生体弁の植込みが医師にとって容易になる。

販売名:SJMトライフェクタ生体弁GT
承認番号:22800BZ00325000
 今回の上市は同社設立40周年の節目に当たり、患者様に最先端の技術を提供するという同社のコミットメントを確認するものである。これまで世界で300万人以上の患者様に、同社の人工心臓弁が植え込まれている。同社の生体弁ポートフォリオに加わる最新製品として、TrifectaTM GT生体弁は、長年にわたり受け継がれてきた「業界の先頭に立つ」という同社の取り組みを体現したものである。
 TrifectaTM GT生体弁の第1例目の植込みは、ベルギーのブリュッセルにある聖ルカ病院のゲブリン・EI・コウリー医師によって行われた。従来のTrifectaTM生体弁の手術経験が豊富な EI・コウリー医師は、「新たなTrifectaTM GT 生体弁は、大動脈弁置換術が必要な患者、特に困難な臨床症例の患者に、我々医師が可能な限り最善の治療を提供する上で役立つであろう」と述べている。
 新たなTrifectaTM GT 生体弁には、損傷や疾患のある生来の大動脈弁を置換する必要がある患者様のため、機械弁と生体弁の設計・開発を手がけてきた同社の数十年の経験が生かされている。従来型 TrifectaTM 生体弁は、生来の大動脈弁と同様に機能することが実証されたものだったが、今回の TrifectaTM GT 生体弁は従来製品を改良したもので、最適な血行動態性能を維持しつつ、留置がさらに容易な生体弁という一つの選択肢を医師に提供する。
 「この弁の優れた血行動態性能は、安静時・運動時の血流を回復させることでQOLを高め、様々な患者にとって優れた選択肢となる」と、フランスのレンヌにあるレンヌ大学中央病院のアレイン・ルゲリエール教授は述べている。さらに、「TrifectaTM GT 生体弁の改良により、弁の落とし込みと弁輪への固定が容易になったため、滑らかに留置できる。」 と述べている。
 TrifectaTM GT 生体弁のステント部は生体組織で覆われており、リーフレット開閉時の組織同士の接触による長期的な摩耗と劣化を低減するように設計されており、また、組織の石灰化(硬化)を防ぐため、同社の抗石灰化処理、LinxTM AC 処理を施している。耐疲労性があるチタン製のステントが、心臓内で弁を支えるフレームの役割を果たし耐久性をさらに高める。
 「セント・ジュード・メディカル社は、医師の皆様のフィードバックや臨床的な治療結果に基づき機器を改良しつつ、最高クラスの心臓弁置換術の選択肢を開発するため、多大な資源を投入してきた」と、セント・ジュード・メディカルのバイスプレジデントであり、最高技術責任者でもあるフィリップ・エーベリングは述べている。また、同氏は、「TrifectaTM GT 生体弁の設計改良により、弁の耐用期間を通じてほぼ閉塞のない血流を確保する一方、滑らかな留置を実現している。TrifectaTM GT 生体弁は、心臓外科コミュニティと治療を受ける患者様への同社のコミットメントの真の証である」 と述べています。
 2016年2月にCEマーク認証を受け、2016年4月にFDAの認可を受けた TrifectaTM GT 生体弁は、市場をリードする機械弁、生体弁、弁輪形成リング、現在欧州で発売されている PorticoTM TAVR 弁を含めた同社の人工弁製品のポートフォリオをさらに拡大する。

販売名: SJM トライフェクタ生体弁 承認番号: 22400BZX00074000
1. St Jude Medical Trifecta aortic pericardial valve: Results from a global, multicenter, prospective clinical study (J Thorac Cardiovasc Surg2014;147:590-7)

●お問い合わせ
セント・ジュード・メディカル(株)
URL:http://www.sjm.co.jp/