GEヘルスケア、ロンドンオリンピックのアンチ・ドーピングチームに先進イメージング技術を提供

2012.07.26

国内開発の画像解析装置「ImageQuant LAS 4000」がアスリートの持久力を高めるEPO製剤のドーピング検査装置に選定

 2012年ロンドンオリンピックの公式スポンサーである米ゼネラル・エレクトリック(GE)のヘルスケア事業部門であるGEヘルスケア(本社:英チャルフォント セントジャイルズ、プレジデント兼CEO:ジョン・ディニーン)の画像解析装置がこのほど、2012年ロンドンオリンピックおよびパラリンピックのドーピング検査の中核装置として選定された。
今回オリンピックのアンチ・ドーピング検査施設で使用されるのは、GEヘルスケアの1事業部門であるGEヘルスケア ライフサイエンスの画像解析装置「ImageQuant LAS 4000(イメージクウォント・ラス4000)」。日本で開発・製造された同装置は、遺伝子組換えエリスロポエチン(EPO)の検査プロセスにおいて重要な役割を果たすと期待されている。GEヘルスケア ライフサイエンスは、細胞およびタンパク質に関する基礎研究、創薬研究およびバイオ医薬品製造を支援する技術とツールを提供する事業規模18億ドルのGEヘルスケアの主要部門である。
 EPO製剤は赤血球数を増加させ酸素流量を躍進的に向上させる機能向上薬で、アスリートの持久力を高める目的でドーピングに使用されているとの指摘がある。アスリートのEPO検査は、オリンピック史上最も先進的な薬物検査施設である英エセックス州ハーローのアンチ・ドーピング・サイエンスセンターにおいて、期間中に実施される多くの検査の1つである。ロンドン キングスカレッジの薬剤管理センター所長であるデビッド・コーワン教授をリーダーとする科学者チームが、この新しい検査施設でImageQuant LAS 4000をはじめとする装置を使用して各種ドーピング検査を手がける。
 コーワン教授とともに検査に携わる公式検査官であるクリスチャン・バートレット氏は、「通常は1年間に約7,000検体を分析しますが、オリンピック期間中はわずか17日間で5,000検体、パラリンピック期間中は約1,250検体を分析することになるでしょう。過去10年間にわたるデジタルイメージングの進歩のおかげで、ImageQuant LAS 4000は短い露出時間で高感度な高画質画像を得ることができます。GEヘルスケアの電気泳動およびウェスタンブロッティング装置とともに、ImageQuantテクノロジーは私たちに極めて詳細な情報を提供してくれますので、これらの製品を活用することで、遺伝子組換えEPOドーピングを正確に特定し、クリーンなアスリートが公平な条件下で競技する権利を守ることができます」とコメントしている。
 GEヘルスケア ライフサイエンスの研究機器部門長 ヨハン・フォン・へイネは、「GEヘルスケアのImageQuantが、オリンピックのアンチ・ドーピング検査施設のコーワン教授をリーダーとするチームによって、ドーピング検査の中核装置として選ばれたことを嬉しく思います」と述べている。
 ImageQuantはロンドンオリンピックの検査プロセスでの使用に加えて、現在世界アンチ・ドーピング機構の公認施設にて使用されているほか、次世代の薬物療法研究を支援する世界中の科学者によっても活用されている。

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