ニプロ、Infraredx社製「TVC イメージングシステム」独占販売権取得

2012.07.03
 ニプロ(株)は、このたび米国Infraredx,Inc(以下Infraredx社)との間で、同社製血管内画像診断システム「TVCイメージングシステム」の日本国内における独占販売権の取得に関する契約を締結したことを発表した。
 Infraredx社は、1998年に米国マサチューセッツ州にて設立され、NIRS(近赤外線分光法)を用いた血管内リピッドコアプラーク(LCP)検出システムを2009年に世界に先駆けて開発した血管内イメージングシステム専門の企業である。
血管内の肥厚した動脈硬化部のLCPが破綻し血管内に流出することで血液が血栓化し、急性心筋梗塞などの原因となることは知られるところであるが、このLCPの検出について、これまで有効な検出方法がなかった。
 Infraredx社が開発したNIRSを用いたシステムはこのLCPを検出することが可能な唯一のシステムで、さらにこの機能を血管内超音波(IVUS)(※1)カテーテルに組み合わせ、さらに日常診療における利便性を高めた「TVC イメージングシステム」を開発した。
 IVUSは、血管や病変の性状の確認や血管径、病変長の計測に極めて有用であるため、日本では冠動脈インターベンション(PCI)(※2)において日常的に使用されており、このIVUSにLCP検出機能を加えた「TVC イメージングシステム」はこれまでにない血管内画像診断システムとして有用性の高いシステムである。
 ニプロは、この「TVCイメージングシステム」の国内における独占販売権をInfraredx社より取得したため、今後は国内での製造販売承認取得に向けて準備を進めていくという。

(※1)血管内超音波(IVUS):Intra Venous Ultra Sound
超音波プローブを血管内に挿入するカテーテル内に組み込み、血管内を観察するシステム。血管造影では得られない血管壁内の性状に関する情報が得られるため、血管造影と組み合わせて使用することにより、より効果的かつ安全な治療を提供することが出来る。
(※2)冠動脈インターベンション(PCI):Percutaneous Coronary Intervention
皮膚を通して血管内にカテーテルを挿入し、その中に様々な治療器具を通すことで、例えば詰まった血管内を治療する血管形成術のこと。

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