GEヘルスケア・ジャパン、70cmワイドボアと高撮像能力を両立した次世代MRI 2機種を発売

2012.02.24

– 3Tの磁場強度を持つ最上位機種と、検査環境を高めた1.5Tモデル –
全身領域の高画質撮像と快適性向上を実現、MRIによる脂肪含有率のマッピング機能も搭載

70cmワイドボアと高撮像能力を両立し、全身領域の高画質撮像と快適性向上を実現。
Discovery MR750w 3.0T/Optima MR450w 1.5T
 GEヘルスケアグループ(以下「GEヘルスケア」)の世界中核拠点の1つであるGEヘルスケア・ジャパン(株)(本社:東京都日野市、代表取締役社長:川上潤)は2月23日(木)、GEヘルスケア製MRI(磁気共鳴断層撮影装置)の最新2機種「Discovery MR750w 3.0T(ディスカバリー・エムアール750ダブリュー・3.0テスラ)」と「Optima MR450w 1.5T(オプティマ・エムアール450ダブリュー・1.5テスラ)」を、大学病院をはじめとする研究機関や大規模総合病院を主対象に発売する。
 Discovery MR750w 3.0Tは、2010年4月に発売し既に大学病院を中心に定評のあるDiscovery MR750(ディスカバリー・エムアール750)のハードウェア技術を継承したGEヘルスケア製3T MRIの最上位機種。Optima MR450w 1.5Tは同Discovery MR750のハードウェア技術を1.5T装置に導入しながら、一段と検査環境を高めた装置である。
 Discovery MR750w 3.0TとOptima MR450w 1.5Tの最大の特長は、撮影機構部の大口径(ワイドボア)化と撮像能力アップという従来の設計思想ではトレードオフの関係にあった要素を両立させたこと。MRIでは様々な体格の被検者への適応や閉所恐怖症患者の対応など検査環境の改善に向けてボア径の拡大が望まれていたが、ワイドボア化を進めると静磁場均一性や送信電波(RFパルス)均一性などMRIの基本性能が低下してしまうという積年の課題があった。
 Discovery MR750w 3.0TとOptima MR450w 1.5Tはともに「Insightful Technology(インサイトフル・テクノロジー)」の名のもとに、70cmワイドボア3T装置ではクラス最高の0.27ppm@40cmDSV*1の磁場均一性を実現した新設計の静磁場マグネットや、様々な体格の被検体に均一なRFパルスを照射するマルチドライブ、さらに高いS/N*2の専用設計コイルを患者テーブルに埋め込んだ新開発のRFコイル「GEM」(Geometry Embracing Method)などの採用でこの課題を克服。1.5T以上のGEヘルスケア製MRIでは初となるボア径70cmのワイドボア化と撮像能力アップの両立を実現し、これまでMRI検査が困難であった患者を含め、より多くの被検者に快適な全身領域の高画質撮影を提供する。 

●主な特長
1. 両機種共通
①新開発のRFコイルを搭載、専用コイルを患者テーブルに埋め込み高画質と利便性を両立
 MRIのRFコイルは部位別に最適設計された専用コイルと患者テーブルとコイルが一体化した埋め込み式の2種類が現在の主流で、専用コイルは高画質撮像が可能だが撮影ごとにコイルを替える必要があり、一方埋め込み式は高い利便性を誇るものの、同じ形状のコイル素子を敷き詰めているため、専用コイルと比較するとS/N比が悪くなる傾向があった。両機種では専用設計コイルの思想を受け継いだ新開発のRFコイル「GEM」(Geometry Embracing Method)を搭載、3種類の異なる形状のコイル素子を患者テーブル内に配列することで、局所専用コイルの高画質と埋め込み式コイルの利便性を同時に達成し、高いスループットを実現
②患者に優しい「Caring Design」を採用、検査時の安心感・快適性を向上
「Caring Design(ケアリングデザイン)」のコンセプトのもと、70cmの広い開口径に加えて、側面のウッドパネルと大型のLED照明の採用など撮影機構部(ガントリー)に患者の不安感を和らげるデザインを施したほか、患者テーブルにも患者の快適性を高める多彩な工夫盛り込んでいる。主なものは以下の通り。
・長いテーブルストロークを標準装備、足先からガントリーに入るフィートファーストが容易に
 頭頸部の撮像であっても、足先からガントリーへ入ることのできる長いテーブルストロークを標準で有し、頭からガントリーへ入ることに抵抗を感じる患者でも円滑な検査が可能。
・新設計の「Comfort Pad」を搭載することで、長時間の検査時も患者の快適性を確保
 人間工学的な観点から新設計された「Comfort Pad」は低反発性素材を採用し、パッドの密度を部位ごとに変化させることでテーブル全体に均等に圧力をかけて患者の体との接点に負荷がかからないよう設計
・腹部用コイルの軽量化で患者の負担を軽減。頭部、頸椎検査用のチルト台も装備
 頭部を水平にして横になることが難しい患者でも角度をつけた状態で無理のない体位で検査を受けることが可能

2. Discovery MR750w 3.0T
①新設計の静磁場マグネットと新RFパルス送信技術の搭載で、局所から広範囲まで高画質撮像を実現
 静磁場マグネットの設計デザインを一新し、ワイドボア3Tでは業界最高の0.27ppm@40cmDSVの磁場均一性を実現。さらにDiscovery MR750搭載の4ポイントドライブを進化させ、位相比・振幅比をコントールできる機能を強化したマルチドライブを搭載し、送信RF均一性を確保。これらの新技術の搭載で、局所から広範囲にわたる高画質撮像を実現
②MRI初の脂肪含有率のマッピング機能「IDEAL-IQ」など次世代アプリケーションを搭載、非侵襲検査の拡充による患者負担軽減に期待
 MRIでは初となる、肝臓などの脂肪含有率(Fat Fraction)マッピング機能「IDEAL-IQ」(アイデアル・アイキュー)を搭載。肝生検など従来の手技に代わり非侵襲的に脂肪含有率をマッピングできるため、患者負担の軽減につながると期待されている。加えて、非造影MRAや頭部非造影パーフュージョン「3D ASL」など次世代アプリケーションを多数搭載し、患者負担の少ない非侵襲検査の選択肢を大幅に拡大。

3. Optima MR450w 1.5T
①ガントリーの奥行きを170cmに短縮、検査環境を向上
ガントリーのボア径を70cmに拡大したのみならず、奥行きを170cmに短縮したワイドボア/ショートガントリーの採用で、患者の快適性向上と設置スペースの縮小に貢献
②最新の3Tハードウェア技術を1.5T装置で初めて同時搭載、ワイドボア/ショートガントリーでも高画質を実現
・光デジタル伝送技術:OpTix
・eXtreamグラジエント(SR200・3軸独立電源・フル水冷化)
・高い静磁場均一性(0.5ppm: 40cmDSV)
③非侵襲的なアプリケーションを充実
新しい全身の非造影血管撮像技術(Inhance、3D Heart)だけでなく、非造影で脳血流量のマッピングが可能な3D ASL、全身各部位に最適な拡散強調画像を撮像できるeDWIなど、多くのアプリケーションを搭載

 Discovery MR750w 3.0TとOptima MR450w 1.5Tはともに既に本年1月から聖路加国際病院(東京都中央区、理事長:日野原重明)で先行稼働を始めており、Discovery MR750w 3.0TではIDEAL-IQによる肝臓の脂肪含有率検査などの臨床応用もスタートしている。

*1 静磁場均一性のスペックはTypical値
*2 S/N比とは、雑音(NOISE)の大きさに対する映像や音声の信号(SIGNAL)の大きさの比。この値が大きいほど、映像や音声の信号が相対的に大きいということで、より映像や音声はよりクリアになる

●新発売2機種(発売日はともに2月23日)

製品名 薬事販売名 希望小売価格  初年度国内 
販売目標
医療機器認証番号
 Discovery MR750w 3.0T   ディスカバリーMR750w   20億6,000万円(税抜き)   40台   223ACBZX00061000 
 Optima MR450w 1.5T   オプティマMR450w   13億6,240万円(税抜き)   30台   223ACBZX00032000 

 

 

 

●お問い合わせ
GEヘルスケア・ジャパン(株)
コミュニケーション本部
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