島津製作所、走査電子顕微鏡「SUPERSCAN SS-2000」3機種を発売!

2025.06.09

チェコ・TESCAN社との共同ブランド「Shimadzu by TESCAN」第3弾!

島津製作所は6月9日、走査電子顕微鏡(Scanning Electron Microscope、以下SEM)、「SUPERSCAN SS-2000」3機種を日本国内で発売したことを発表した。業務提携を結ぶ、走査電子顕微鏡メーカーであるチェコ共和国のTESCAN社との共同ブランド「Shimadzu by TESCAN」の新機種で、「SUPERSCAN SS-4000」「SUPERSCAN SS-3000」が持つ基本機能を踏襲した汎用機種。「SS-2000」は金属・高分子などの材料解析や粒子・異物の品質管理用途に適している。

製品写真:走査電子顕微鏡「SUPERSCAN SS-2000」
※写真はオプションを含む。

電子顕微鏡はナノ領域の表面観察が可能な、科学技術の研究で必須の装置。「電子線を試料に照射し、試料から発生する二次電子や反射電子を検出して表面の形状や組成の違いを観察」という原理のため、帯電しやすい(非導電性)試料の観察は困難でしだったが、「SUPERSCAN SS」シリーズは、帯電を抑制できる低加速での観察が可能で、セラミックや樹脂など非導電性試料に対して最適な解像度とコントラストの画像を得ることができる。

また、観察時の電圧・電流変更におけるビーム特性変化により生じる画像の明るさやフォーカスが自動調整されるため業務効率が向上する。「SUPERSCAN SS-2000」は、元素分析において専用ソフトウェア「Essense」による高い操作性を実現している。

新製品の特長

1. 鮮明な画像を広域から詳細までシームレスに実現
上位機種「SS-4000/3000」のベースとなる独自の光学系により、あらゆる試料の微細な観察が可能。また、極低倍率2倍からの観察を実現するWide Field Opticsにより歪みを抑えた画像を得ることができる。

2.条件によらず最適なビームを自動調整
専用ソフトウェア「Essence」の光学系制御により、電圧・電流変更で生じる画像の明るさやフォーカスを自動調整するIn Flight Beam Tracingが分析ワークフローを削減できる。

3.低真空でクリアな画像を実現
非導電性試料の観察には帯電によって像が白く浮き上がって見えるチャージアップ現象の防止のために低真空状態が必要だが、本製品では7~500Paまでの低真空範囲に対応可能。また一般的なSEMでは低真空において窒素ガスを用いるが、本製品では信号増幅率の大きい水蒸気雰囲気による独自の検出システムを採用しているため、低真空での高感度観察に有効である。

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島津製作所
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