エルピクセル、FathomXが開発するマンモグラフィを対象とした画像診断支援AI技術を「EIRL AI パートナープログラム」に搭載し販売へ

エルピクセル株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役:鎌田富久氏)は、FathomX Pte Ltd(本社:シンガポール、CEO:Stephen Lim氏)が開発した乳房X線画像(マンモグラフィ)を対象とした画像診断支援AI技術について、パートナー企業の画像診断支援AIの製品化・販売を支援する「EIRL AI パートナープログラム」を通して、販売を行うことに合意したことを4月3日発表した。
エルピクセルでは、パートナー企業と連携することで、画像診断支援AIの対象領域・疾患の拡大を進めていく。
背景について
FathomXは、乳がんに特化したAIスタートアップで、乳がん検診のグローバルゴールドスタンダードであるマンモグラフィ画像を用いた診断支援AIを、2019年のシンガポール国立大学からのスピンオフ以来、同大学と共同で開発してきた。アジア人に多い高濃度乳房に対しても高い精度を誇り、すでにアジア7つの国・地域で薬事登録されている。こうした画像診断支援AI技術は、販売に必要な手続きを経て上市した後にも、医療機関に活用されるまでには様々なハードルが存在している。例えば、既存の医療ITシステムへの接続・販売網の構築が必要で、医療機関毎の対応が求められる。
一方、エルピクセルは「医療AIですべての人に健康な未来を」を掲げ、肺がんや大腸がんなど死因の上位を占める疾患を対象に画像診断支援AI「EIRL」シリーズを展開し、累計900施設以上の導入実績を有している(2025年1月時点。トライアル含む)。がんは各種検査における早期発見が肝要で、見落としによるリスクが高く、画像診断支援AIによるサポートが期待される分野。社会全体を見ても、がんによる総経済的負担は約2兆8,597億円に上り、その中でも労働損失が最も大きかったがんは、男性が肺がんで約921億円、女性が乳がんで約2,326億円であると指摘されている( 国立研究開発法人 がん研究センター、2025年3月)。こうした観点からも、社会全体に対して画像診断支援AIが貢献できる余地は大きく、既存製品の性能改善に加え、対象領域の拡大が求められている。

「EIRL AI パートナープログラム」による販売提携について
エルピクセルは、日本における診断支援AIのフロントランナーとして、自社で製品企画~データ収集~開発~薬事~販売まで一貫して行う体制を構築し、これまでに9製品の薬事承認・認証を取得・販売している。
2024年1月には、これまで培った自社のノウハウを活用し、パートナー企業の製品化・販売を支援する「EIRL AI パートナープログラム」を発表した。FathomXが開発した診断支援AI技術について、EIRL AI Platformに搭載することで、接続実績がある複数の国内の主要PACS(医療用画像管理システム)メーカーとの接続が可能となり、また、胸部・頭部を対象とした既存のEIRLシリーズとともに提供することで、人間ドックなど健診における画像診断の包括的な支援を目指す。

なお、本技術(一部)については、4月11日から行われる放射線分野で日本最大の展示会であるITEM2025で展示を行う予定。
お問い合わせ先
エルピクセル株式会社 広報担当
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