島津製作所、シンガポールの国立病院と共同ラボを開所 質量分析技術で先端医療への貢献を目指す

2025.01.30

 島津製作所のアジア統括子会社Shimadzu(Asia Pacific)Pte.Ltd.(以下SAP)は、Singapore General Hospital(以下SGH)と共同で「SGH-Shimadzu Personomics Centre」を2024年11月22日に設立した。

 SGHは、シンガポール最大の医療機関グループであるSingHealth グループの基幹病院である。同国政府の100%出資で経営される非営利組織で、1821年の設立以来200年を超える歴史を持つ。「SGH-Shimadzu Personomics Centre」はSGH内に設立され、治療困難な細菌感染症治療に用いられる抗生物質の治療薬物モニタリング(Therapeutic Drug Monitoring、TDM)のワークフロー確立などの共同研究を行う。同ラボには島津製作所製の液体クロマトグラフ質量分析計(LC-MS)などが設置される予定で、当社は先端的なソリューションの提供を支援する。

 SAPはこれまで同国において、Changi General Hospital (CGH)と、高血圧や内分泌疾患などの検査時間の短縮に向けた共同研究に取り組んできた。CGHもSGHと同じくSingHealthグループに所属し、高度な医療技術を有する医療機関である。島津グループは、今後も様々な医療機関とのパートナーシップに基づき継続的に技術・製品を提供して、シンガポールにおけるプレゼンス向上、生活の質(QOL)への貢献を目指す。

開所式のテープカットの様子(中央が島津製作所代表取締役社長 山本靖則氏)