ボストン・サイエンティフィックジャパン株式会社、WATCHMANTM左心耳閉鎖システムが脳卒中を防ぐ~左心耳閉鎖の有用性と将来の展望~

category:取材速報
2020.09.03

ボストン・サイエンティフィックジャパン株式会社(以下ボストン)は、8月26日(水)にWebセミナー、「エビデンス・患者の声に基づく 左心耳閉鎖の有用性と将来の展望~1回の手技で心房細動による脳卒中予防と患者様のQOL向上への貢献~」を開催した。
 まず、福永真人氏(小倉記念病院・循環器内科 副部長)が心房細動のリスクについて言及した。脳梗塞は主に3つに分かれている。ラナク梗塞、アテローム血栓性脳梗塞、心原性脳梗塞症。その中でも心原性脳梗塞症が最も重度で、罹った患者の6割が要介助や、寝たきりになる。その主な原因が心房細動であり、心房と呼ばれる心臓内の部屋が小刻みに震えて痙攣(細動)し、うまくはたらかなくなってしまう心臓の病気(不整脈の一種)のことである。心房細動は、脳梗塞発症リスクが3~5倍、心原性脳梗塞症の発症リスクは10倍以上にもなる。脳梗塞の治療法として抗凝固療法があるが、高齢者の場合、梗塞リスク・出血リスクがどちらも高いことが分かっている。そこで昨今注目されてきているのが左心耳閉鎖術である。
 同氏は左心房閉鎖術とは長期間の抗凝固薬の服用ができない非弁膜症性心房細動患者へのワルファリンからの代替療法だ。
 非弁膜症心房細動の患者は、心臓に起因する脳卒中を生じさせる血栓の90%以上が左心耳(LAA)から発生していることから、左心耳(LAA)を閉鎖することで脳卒中リスクを減らすことができる。またワルファリン服用を中止できる可能性もある。
 1回の手技で、生涯に渡る脳梗塞予防が期待出来ると左心房閉鎖術のポテンシャルについて期待をにじませた。
 次に原英彦氏(東邦大学医療センター大橋病院・循環器内科 准教授)が国内臨床試験「SALUTE」の最新長期データのアップデートについて解説した。SALUTEは国内10施設で行われ、患者数54名。SALUTE複合エンドポイント(2年のフォローアップ)で、脳卒中、全身梗塞症及び心血管死・原因不明の死亡率が分かった。虚血性脳卒中7.1%、出血性脳卒中0.0%、全身性梗塞症0.0%、心血管死・原因不明の死亡2.4%となった。またSALUTE試験結果は左心耳閉鎖術の手技成功率は100%であり、ワルファリン中止率も100%であった。
 同氏はCHA2DS2又はCHA2DS2-VAScスコアに基づく脳卒中及び全身性塞栓症のリスクが高く、抗凝固療法が推奨される患者、短期的(45日間程度)にはワルファリン投与が適応可能と事前に医師により判断されている患者、抗凝固療法を長期間実施できない医学的に妥当な利用を有する患者(HAS-BLEDスコア3点以上の出血リスクが高い患者等)の3つの項目すべてに該当する非弁膜症性心房細動患者は左心耳閉鎖術に適応するとし、「WATCHMANTMを用いた左心耳閉鎖術は患者のQOL向上につながる」と述べた。

●お問い合わせ
ボストン・サイエンティフィック ジャパン株式会社
https://www.bostonscientific.com/jp-JP/home.html

このページの先頭へ戻る