ジョンソン・エンド・ジョンソンとジョリーグッド、医療研修向けVRサービスを共同開発 ―第1弾は、不整脈治療のカテーテル手術をVR化―

2018.11.08

ジョンソン・エンド・ジョンソン㈱メディカルカンパニー(以下、ジョンソン・エンド・ジョンソン)は、VR×AIによる人材育成ソリューションを開発する㈱ジョリーグッド(以下、ジョリーグッド)と、11月5日(月)にVRを活用した医療研修向け新サービスに関する記者説明会をフクラシア丸の内オアゾ(東京都千代田区)で行った。
 はじめに、岩井智光氏(ジョンソン・エンド・ジョンソン バイスプレジデント)は「心房細動の治療法である『カテーテルアブレーション』は一般への認知がまだ低く、技術に精通した医師が不足している。熟練した医師の数を増やすために、カテーテルアブレーション治療におけるVRを起用したトレーニングの実施について注力している」と述べた。

 続いて、長谷川聡史氏(ジョンソン・エンド・ジョンソン バイオセンスウェブスター事業部)から不整脈治療やカテーテルアブレーションについての説明が行われた。それを踏まえた不整脈治療における医療研修VRの可能性について、長谷川氏は「医療研修VRでは、いつでも、どこでも、何度でも名医の手術を解説付きで手術見学研修が可能になる。これにより従来の手技見学より効率的な見学研修を医師に提供することができ、かつVRというテクノロジーにより実際の手術室にいるような臨場感、没入感の中で行う研修はさらなる学習効果が生まれる」と語る。

 最後に上路健介氏(ジョリーグッド代表取締役)から当社が提供する「Guru Job VR」のVR研修について説明が行われた。医療研修ならではの特徴として、「手技を名医の視点で体験できる」、「複数視点で全体を把握できる」、「名医の解説と説明」の3つが挙げられた。この制作・開発にあたり、手技の邪魔をしないような綿密な撮影設計の計画のもと行われ、個人情報・機密情報の削除の徹底するため特殊加工により不要なものを削除し、名医の立ち合い編集により徹底した映像画面・解説の監修がされてきた。上路氏は、単なる手術空間の再現ではなくそれ以上のものを作ることに注力しているという。

会見後には活発な質疑応答が行われ、多く寄せられた「VRによる付加価値、必要性」の質問に対して岩井氏は「VRによる研修は実際の手術室にいるような臨場感や没入感でさらなる学習効果の向上を狙い、手技の手元だけ映した2D映像ではなく、VRで手技の全体性を把握できるのが大きな利点である」と返答した。