フィリップス、Parallel Imaging Symposium in Tokyoを開催
~脳神経領域における最新のMRI撮像技術を臨床例を交えて紹介~

category:取材速報
2015.12.24

  (株)フィリップス エレクトロニクス ジャパンは、2015年12月19日(土)にステーションコンファレンス東京(東京都千代田区)で、「Parallel Imaging Symposium in Tokyo」を開催した。会場には多くの参加者が集まり、立ち見が出るほど大盛況だった。同シンポジウムは、2002年から開催されている。今回は今井 裕氏(東海大学)が代表世話人を務め、Neuro imaging and Scienceをテーマに2部構成で5つの講演と先般米国シカゴで開催されたRSNA2015の報告が行われた。

会場風景-001
会場風景

 まずはじめに今井氏が登壇。「Parallel Imagingは、現在ではスタンダードな撮像法となったが、MRI技術の進歩に最も貢献した撮像法の1つだと思う。今日は、時間が許す限り有意義な時間を楽しんでいただければと思う」と挨拶を述べた。
 続いて、RSNA2015で紹介したアプリケーションなどを同社のMR Modality Specialistである中村理宣氏が発表。インプラントがある患者に対して安全検査を実施できるシステム「ScanWise Implant」や患者にとって快適な検査の実現に貢献するライティングソリューション「In-bore Experience」などについて説明した。
 また、「3D-CINEMA」、「iMSDE」、「MR Neurography」の3つの新しいシーケンスは、国内の医師らと一緒に共同研究を行った結果、製品化されたもので、「海外では日本初という面でも注目を集めている」と報告した。

①今井Dr-002

今井 裕氏
②中村氏-001
中村理宣氏

 第1部Neuroimaging technique and clinicalでは、國松 聡氏(東京大学病院)を座長に迎え、3人による講演が行われた。
 まず福澤 圭氏(虎の門病院)が「ルーチン+ASL~臨床医が求めるもの、技師が提供できるもの~」と題して講演を行った。同氏の施設では、時間的な制約の中でDWIやTOF-MRAなどのルーチンとASL(Arterial Spin Labelling)を行っている。血流の存在診断と動態評価について臨床での使用例を紹介。「臨床医からの評判は、簡便であり、非侵襲的で繰り返しできる、さらにMRIのついでに行えるということが最大の武器となっている。ASLを今後の新たなルーチンとして展開していきたい」と抱負を述べた。
 次に丹治 一氏(北福島医療センター)が登壇。「MSDEによるMRNeurographyの展望」について講演した。pcMSDEは、学術研究を目的に同社より貸与された撮像技術。pcMSDEのメリットについて、NonselectiveなMR Neurographyを撮影でき、selectiveなMR Neurographyも撮れる。また定量性もその中に含むことができる。その他「High b valueの利用で四肢末梢への応用の可能性もあり、今後に期待している」と締めくくった。
第1部最後は、藤間憲幸氏(北海道大学)が登壇。「ASLの応用技術がもたらす一歩先の血行動態評価」をテーマに、4D-MRAの概要と臨床について紹介し、工夫を凝らしたAdvanced Cinemaで得られた臨床所見を披露した。「4D-MRAはオーソドックスな使用法だけでなく、そのシーケンスデザインの組み立てにより、さまざまな情報が得られる可能性を持っている。特に生理的なコンディションを反映している点からはDSAを凌駕しうる情報を含んでいる」とまとめた。

③国松先生

國松 聡氏
③福澤先生-001
福澤 圭氏
⑤丹治先生

丹治 一氏
⑥藤間先生
藤間憲幸氏

 第2部のNeuroscienceでは、水村 直氏(東邦大学大森病院)を座長に、2講演が行われた。
 丹羽 徹氏(東海大学病院)は、磁化率、磁性、位相についての基本的な説明とPADRE(位相差強調画像化法)やSynthetic MRIの有用性について発表した。「1回の撮像からpostprocessgingにおいてT1強調像、T2強調像、FLAIRだけでなくDIRやPSIRなど様々なコントラストが作成できる」と述べた。
 次に瀧 靖之氏(東北大学加齢医学研究所)が登壇。「大規模脳画像データベースから見る脳発達と加齢」について講演を行った。1万人の脳や体幹MRIなどを統合した世界有数の脳画像データベース研究を紹介。脳画像は脳加齢を評価する上で重要なバイオマーカーであることやより後期に発達した脳領域ほど加齢や様々な疾患に対して脆弱である」と発表した。
 

⑦水村先生

水村 直氏
⑧丹波先生
丹羽 徹氏
⑨瀧先生
瀧 靖之氏

 閉会の挨拶に、同社IS統括部部長の小山克彦氏が登壇した。日本の先生方と一緒に研究して製品化された日本発のアプリケーションが増えていることを挙げ、「これからも連携を密にして、医療の質を上げていく」と述べた。

⑩小山氏
小山克彦氏
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