東京国際フォーラムで「Canon EXPO 2015 Tokyo」開催 その3 PACS 、Digital Tomosynthesis、CXDI

2015.11.05

PACS

統合的な管理と外部デバイスとの連携~これからのコンテンツの拡充に期待~
 病理の画像やシェアした文書などをスキャナでスキャンすると、自動的にIDや診療の種別を認識し、それをシステムに紐づけ、取り込むことができる。また、デジタルカメラやスマートフォンなどで撮影した画像、施設の中のだけでなく施設の外の画像も取り込むことができ、さまざまな場所からタブレットなどのスマートデバイス上のブラウザで表示し閲覧することができるところが特長である。
 中身だけでなくデザイン性も非常に優れているところも特筆すべき点であろう。最新のインタフェースは医療用だとは思えないようなデザイン性の高さである。
 上記機能は来春以降プレスリリースされる見通しであり、診断支援技術への応用はもう少し先であり、今後はさまざまなコンテンツを増やしていくそうだ。コンセプトモデルとはいえ非常に完成度が高く、リリースが待ち遠しい限りである。

 動画は肺の病変を抽出し、過去の画像との比較をしているシーンである。

PACS:時系列表示も可能

Digital TomosynthesisとCXDI

さらなる線量の低減、撮影時間短縮とコンパクト化の追及
 開発中のDigital Tomosynthesisは一般的な断層撮影に比べると線量の低減と撮影時間の短縮が可能であり、現在それら技術の構築が進んでいる。また、重なりの生じる部分の可視性の向上も計られている。
 CXDIはワイヤレスタイプの充実により、病室内や手術室などさまざまな場面での活躍はもちろん、コンパクトかつ軽量なので在宅医療や災害時などにも対応できることが最大の特長であろう。目を引いたのは、そのコンパクトさを前面に押し出したキャリングシステムの展示だ。5年前から小さな筐体に収められたキャリングシステムは構想されていたが、ついに実現が可能となった。技術の進歩の速さを目の当たりにした。

 これからもさらなる技術の進歩・革新を体感できるかと思うと期待せずにはいられない。

Digital Tomosynthesis:可視性の向上
CXDI:非常にコンパクトなキャリングシステム