2021 国際医用画像総合展(ITEM in JRC 2021)JIRA記者会見

ITEM2021 Report:Editor’s Breaking news
2021.05.06

近年、デジタルテクノロジーの進化に伴い、医療の現場においてもデジタル技術を人々の生活に浸透させ、豊かでより良いものへ変革していこうという、新たな価値創造を実現する“DX(Digital Transformation)”の動きが注目されている。

 

こうした背景を受け、国際医用画像総合展(ITEM2021)を運営する日本画像医療システム工業会(以下、JIRA)による記者会見が4月16日(金)に行われた。

 

“2021年はデジタル変革の年と捉え、ニューノーマル時代の新たな価値提供の実現をめざす”と年頭の所感記者会見で表明した。山本章雄氏(JIRA会長)が2021年度の活動基本方針について、「ウィズコロナ、ポストコロナにおけるニューノーマルに向けた4つの重要課題を挙げた。まず1つ目にDXの拡大、2つめ目に医療従事者の業務効率向上への貢献、3つ目に感染防止対策の啓発、4つ目は会員企業の環境変化に伴う共通課題への支援を挙げています」と語り、今回の会見は4つの重要課題の進捗を中心とした内容となった。

 

DXの拡大については、行政やアカデミアなどとAIの社会実装やデータの利活用、サイバーセキュリティ対策を進めているとして、特に開発ガイドラインの策定事業については、人工知能分野の開発ガイドラインの策定に参画していることが明かされた。

開発ガイドラインには「学習済みのパラメータは個人情報には当たらない」と記載があるが、医療機関や会員企業から個人情報保護下でも個人情報に当たらないことを確認してほしいという要望が寄せられ、迅速な対応が求められているとのことだ。

 

また、感染防止対策の啓発では、会員企業からの求めに応じ、法規安全部会・販売保守委員会,経済部会・感染防止対策WGが連携して新型コロナウイルス感染予防ガイドライン(第1版)」を発行。「JIRAのWebサイトから閲覧できるので、ぜひご覧になっていただきたい」と山本会長は述べる。

 

山本会長の会見の後は、質疑応答、土居篤博氏(広報委員会副委員長)と板谷英彦氏(調査・研究委員会委員長)による資料公開が行われた。最後に大塚正明氏(事務局長)がITEM2021の開催概要について述べ、Web開催では、学会セッション(発表)と関連する製品や技術情報をリンクさせて表示する新しい試みが取り入れられることが紹介された。

 

山本章雄氏

 

土居篤博氏

 

板谷英彦氏

 

大塚正明氏

 

2021年度 JIRA 活動基本方針