FUJIFILM DR CALNEO Flow C12

ITEM2021 Report:
2021.04.23

X線撮影における高画質・低線量を追求する富士フイルムは、カセッテDRの「CALNEO Flow(カルネオ フロー)」シリーズに、小児撮影や四肢・頭部の撮影に適したコンパクトサイズ(10×12インチ)の「FUJIFILM DR CALNEO Flow C12」を2021年5月13日に発売する。

CALNEO Flowシリーズの特長の1つは、X線を読み取るセンサーパネルに薄型フィルムのTFT基板(以下、フレキシブルTFT)を採用していること。最新のスマートフォンやタブレット端末に使用されるフレキシブルTFTは、大きいサイズでの製造が難しいという課題があるが、富士フイルムでは、写真フィルムで培ってきた高度な生産技術を生かして、高品質なフレキシブルTFTの安定的な生産ができるようになり、カセッテDRへの搭載を可能とした。

FUJIFILM DR CALNEO Flow C12では、X線変換効率が高いCsI(ヨウ化セシウム)の蛍光体が採用されているので、低線量撮影がより望まれる小児撮影などに適している。ISS方式との組み合わせで、さらなる高画質・低線量も実現されている。

近年、カセッテDRは、災害現場や救急現場など、多様な撮影現場で使用されるようになっている。従来のX線検出器はガラス素材のTFT基板を採用しているため、衝撃によるガラス割れの心配があるが、フレキシブルTFTを採用する同シリーズのカセッテDRは、より安全性の高いタフネス化を実現。

さらに、同社の抗菌コート技術「Hydro Ag」によって、従来の抗菌コートと比べ約100倍の抗菌性能力でカセッテDRの全面が抗菌コーティングされている。銀系抗菌剤を含有した超親水性膜によって、膜表面に付着した汚れも落としやすくなり、より清潔で衛生的な使用が可能になった。

小児撮影や四肢・頭部の撮影に適したコンパクトサイズ

軽量で衝撃に強く災害現場でも使用されている