SCENARIA View

ITEM2018 Report:
2018.04.16
★64列マルチスライスCTシステム「SCENARIA View」は、従来機よりも5㎝広い80㎝の開口径を実現!★

「SCENARIA View」(シナリア ビュー)の大きな特徴は、低被ばくと高画質を兼ね備えているところ。日立が4月に発売開始したこの新製品は、従来機よりも5㎝広い80㎝の開口径を実現した64列マルチスライスCTシステムである。開口径を広げたことで、CT検査を受ける患者にとっては、快適な検査環境が確保できるという。
 また、同製品の機能として、「IPV」を搭載していることも注目だ。「IPV」とは、CT画像の再構成方法として、同社が独自開発した次世代の逐次近似応用再構成機能のこと。低線量時の撮影に伴う発生ノイズを繰り返し除去し、さらに画像の質感をキープすることで、低線量撮影時でも視認性の優れた画質を確保できるという。CT検査数が増える中で、被ばく量の低減を求めるニーズに応えた製品である。
 前述の開口径の拡大については、患者のみならず、病院施設関係者にも朗報だ。快適な検査環境の確保はすなわち、スペースの限られた施設でも導入が容易であるということである。X線高電圧装置をガントリと一体化したデザインであり、ガントリ、寝台、操作卓の3ユニット構成というのがポイントである。同社によると、循環器領域を含めた大規模医療施設からクリニックまで、様々な医療施設に対応した新製品であり、患者と医療従事者双方に快適な検査環境をもたらすことができるとしている。ひいては、病院経営の効率化にも貢献できるという。
 そして、同製品は、撮影範囲の自動設定機能や解析処理・画像転送自動化を図っており、検査時間の短縮も実現している。
 操作者のニーズと患者に優しい製品開発および、ワークフローの改善や画質向上の技術開発に重点を置いた同社の新製品は、疾病の早期発見や医師不足解消など医療現場の抱える課題解決の一助になる違いない。