X線動画技術(参考出品)

ITEM2017 Report(ITEM in JRC 2017 国際医用画像総合展):
2017.04.20

 富士フイルムではX線動画技術を同社として初めて開発。今回はCアーム装置を参考出品として展示した。

P1050753しゅ
CアームX線透視装置(参考出品)


 フラットパネルディテクタ(FPD)技術や画像処理技術など、静止画で培ってきた同社の技術を動画にも応用し、低線量・高画質を兼ね備えたX線動画の提供を目指す。

 主に活用されている技術は、「X線画像にランダムに生じるノイズを高精度に抽出する」画像解析技術、「観察部位の動きを正確に検知する」画像解析技術、「X線エネルギーの検出効率を向上させる」画像読み取り技術である。前後のフレームに映った観察部位を比較し、観察部位の動いた領域を高精度に検出することで鮮鋭性の低下を抑制する。また、フレーム毎にノイズを高精度に抽出することで、低線量な撮影でもノイズを大幅に軽減する。これらの画像処理は新開発の画像処理エンジンによって行われ、高画質な動画をリアルタイムで取得できる。さらに、ノイズ低減回路とX線検出効率を向上させるISS方式が動画用FPDに応用している。

ふじさしかえ
ノイズキャンセル技術も応用されている。この画像では、フックをはっきり見せたままノイズの除去に成功していることが分かる。