Supria Grande

ITEM2017 Report(ITEM in JRC 2017 国際医用画像総合展):
2017.04.15

P1050599

 日立の64列CT「Supria Grande」は64列128スライスCTに進化した。
さらなる高速全身撮影が可能となり、息止め時間は10秒以内まで短縮される。広範囲かつ高精細なMPR画像がルーチン検査でも描出されるようになる。

 高画質を実現するアプリケーションとして「Intelli IP RAPID」や「HiMAR(High Quality Metal Artifact Reduction)」などが搭載されている。「Intelli IP RAPID」は逐次近似再構成法を応用したノイズ低減技術で、最低限の被ばく線量と画質の担保を両立する。演算を大幅に高速化したことで、ルーチン検査に組み込んで使用可能だ。「HiMAR」は日立独自のアルゴリズムを元に金属アーチファクトを低減する。

 サブトラクション画像の画質向上には、「軌道同期スキャン」が貢献。同一のらせん軌道でスキャンが行えるようCT
装置を制御し、例えば造影前後の撮影軌道をほぼ一致させ、画像のずれを抑えられるようになる。

 「Supria Grande」は64列CTでありながら、ガントリ、寝台、操作卓のみの非常にコンパクトなつくりとなっている。約12㎡のスペースに設置が可能なため、シングルスライスCTからの更新がしやすい。

 ほか、待機電力消費を最大55%低減する「Eco mode」や、スイッチを入れてから約4分20秒で起動する高速起動システムも搭載されている。