【JSRT2015参加レポート】CT検査 心臓CT(造影技術) 41 Prediction of Aortic Enhancement on Coronary CTA Image Using a Test-bolus Technique with Diluted Contrast Material — 中根 淳先生(埼玉医科大学総合医療センター)より

ITEM2015 Report(ITEM in JRC 2015 国際医用画像総合展):Expert's View
2015.04.17

中根 淳(埼玉医科大学総合医療センター)よりJSRT2015参加レポートをお届けいただきました!

 
[JSRT] CT検査 心臓CT(造影技術) 4月16日 14:00〜14:40
41 Prediction of Aortic Enhancement on Coronary CTA Image Using a Test-bolus Technique with Diluted Contrast Material
土谷総合病院 舛田隆則

 
私がおすすめした演題であった。発表を拝聴し、本手法の有用性が臨床でも認められ、今後更に多くの方が同様の手法を用いて研究をするのではないかと感じた。初日最初のセッションにも関わらず立ち見がでるほど、大盛況であった。
発表内容は、心臓CTの造影効果を予測するため、従来行っていた本スキャン前に行う少量の造影剤を用いたtest injectionを2筒式のインジェクターを利用し、造影剤と生理食塩水を同時に注入することで造影剤を希釈させて注入を行うtest injection(以下、希釈test injection)に変更することで、本スキャンのactual injectionによるCT値を精度高く推定できるのか検討されていた。結果としては、希釈test injectionの方が本スキャンとの高い相関関係が認められていた。
希釈test injectionを用いることで、actual injectionと注入時間を揃えた条件で被検者の循環動態を取得することができるため、CTAで重要となる最大CT値到達時間を希釈test injectionのTDCから読みとれることが最大のメリットである。現在のCT装置は、高速撮影が可能となり、肺動静脈の分離撮影なども可能となっており、目的とする時相を正確にとらえることが必要となる時もある。こんなときにも、希釈test injectionは、とても有用だと思う。是非、聞き逃した方は、cyposでチェックしていただきたい。

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