Vantage Galan 3T(前)

ITEM2014 Report (ITEM in JRC 2014 国際医用画像総合展):
2018.04.10

 ジョンズホプキンス大学に導入され、共同研究もスタートされている、同社の3T MRI装置。PURERFにより、RF送受信効率を改善し、さらなる高画質を実現している。この度、新たに画質・確実性・定量性において「Saturn X Gradient」により、さらにパワーアップし、高性能を追求した。

 Saturn X Gradient(薬機法等未承認)は、傾斜磁場をG-max45/SR200まで上げることで、振動を抑制し、冷却効率を向上、さらに効率的にパワーを引き出すことができる。これにより、SN比があがり、正中神経などの細かな部位でもより、詳細に描出が可能。Diffusion画像においても、よりシャープな画像が得られる。
 さらに、k-t SPEEDER機能により、トレーニングスキャンが不要となる。時間軸方向にパラレルイメージングを使用するようなイメージで、撮影の高速化を図っている。加えて、3D体動補正イメージングのStack of starsや、動態観察が可能な金属にも強い非造影MRAであるmUTE 4D-MRAも搭載。
 ワークステーションVitraを使用すれば、MP2RAGEとFSE multi-echoのデータからのみで、T1mapやFLAIR画像などさまざまな画像を得ることができる「Olea Nova+」も用いることが可能。頭部だけでなく、膝などの部位にも使用でき、撮影時間を短縮する。Compressed sensingの開発も進んでおり、これにより、膝においては従来よりも1/4での撮像時間である1分半ほどでスキャンを終えることもできる。
 MRシアターも備えているため、受診者にもやさしい検査が行える。
 同社は、開発中の超高分解能技術を搭載したVantage Galan 3Tをボルドー大学内に設置し、共同研究を開始しており、3T装置でも7T並みのハイクオリティな画像の撮像を実現できるよう、研究を進めている。

bayer_1
Vantage Galan 3T
bayer_1
SN比の向上により、従来よりもシャープな画像を実現
bayer_1
MRシアターにより、快適な検査空間をつくりあげる