【JRC2014参加レポート】「国際医用画像総合展(ITEM)で見つけた便利機能を搭載したインジェクター」牛尾哲敏先生(滋賀医科大学附属病院)より

ITEM2014 Report (ITEM in JRC 2014 国際医用画像総合展):JRC & ITEM 2014 参加レポート
2014.04.15

国際医用画像総合展(ITEM)で見つけた便利機能を搭載したインジェクター
 
JRC2014にあわせてITEMがパシフィコ横浜展示ホールにて例年同様に盛大に開催された。今回も各社様々な製品発表を繰り広げていたが、根本杏林堂ブースで新しい機能を搭載したインジェクターを見つけた。一つ目は、体表面積により造影剤量を算出するプログラム(AdBW : Adjustment Body Weight Protocol)を搭載したインジェクターである。

臨床現場で除脂肪体重を求めることは煩雑であり、体表面積も計算式が煩雑であるが、このソフトは体重のみで算出する手法となっている。従来と同じ体重入力で体表面積により造影剤量が決定されるシステムで、低体重あるいは高体重症例で効果を発揮するものと思われる。
二つ目は、RISに登録された腎機能情報や造影剤副作用情報を反映することができる機能を搭載したインジェクターである。

造影剤腎症への対応、造影剤副作用への対応といった安全性向上のために重要な機能と感じた。
三つ目は、根本杏林堂とアミンによる造影剤検査情報管理システムで、注入レートや量、注入状態などをワークステーション転送、

あるいはPACSに送信できるシステムである。現状ではシステムに制約が多いが、CTAなどで造影効果を評価する際に役立つ機能である。
このような安全面、機能面に配慮した機能を搭載したインジェクターが、安価で現場に提供されることに期待したい。