【JRC2014参加レポート】「一般演題140:320列MDCTをもちいた脳血管CTAにおける動静脈分離の至適撮影タイミングの検討、一般演題142:320列ADCTにおける脳動静脈分離撮影の基礎的検討を聴講して」牛尾哲敏先生(滋賀医科大学附属病院)より

ITEM2014 Report (ITEM in JRC 2014 国際医用画像総合展) : JRC & ITEM 2014 参加レポート
2014.04.13

一般演題140:320列MDCTをもちいた脳血管CTAにおける動静脈分離の至適撮影タイミングの検討、一般演題142:320列ADCTにおける脳動静脈分離撮影の基礎的検討を聴講して

一般演題142は当院の研究発表である。近年、脳外科からの術前CT検査として、脳動脈と静脈を分離した術前三次元画像の要求が増加しており、動脈相と静脈相にわけて撮影するための最適撮影プロトコルの構築を目指し、過去のCTパフュージョン症例データを分析した検討である。一般演題140も同様の検討であった。
25症例の脳動脈と脳静脈の時間濃度曲線を見ると両者のピークは近接しており、その差は約5秒であった。なお造影剤注入法は全例50ml投与(生理食塩水30ml)、秒5注入である。両者のピーク時間を撮影すれば、動脈相では静脈が、静脈相では動脈がそれぞれ高いCT値で描出されてしまう。最適な動脈相としては静脈のCT値が低いタイミングで(分析では動脈ピークの4秒前)、最適な静脈相としては動脈のCT値が低いタイミング(静脈ピークの3秒後)が分離撮影に理想的な撮影タイミング(約12秒の差)と結論づけた。一般演題140は造影剤を24.5mgI/kg/sec、10sec注入し、内頚動脈へ造影剤が到達して8秒後が動脈相、静脈相は16秒後が最適撮影タイミングと結論づけた。会場から、動脈ピークの手前で撮影すればCTAの精度が落ちるのでは?と質問があった。脳動静脈分離を可能にするためにはピークで撮影してしまうと両者が混在した画像となり分離が困難となる。この領域において、分離撮影のタイミングは非常に難しいと言える。
なお、機器展示場にてザイオソフト・アミンから脳動静脈分離の新しいアプリケーション(発売未)が紹介されていた。このアプリは1回の脳血管CTA撮影データから、動脈、静脈を分離しカラー表示するもので、われわれの検討は不要となる日も近いと感じた。

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