【JRC2014参加レポート】「MRI新技術の共演に参加して」古河勇樹先生(東京警察病院)より

ITEM2014 Report (ITEM in JRC 2014 国際医用画像総合展):JRC & ITEM 2014 参加レポート
2014.04.13

【JSRT】一般研究発表プログラム「MR検査 シーケンス評価」 4月11日(金)9:00 ~ 10:00 (502)
「89.Parallel Transmission Architectureを用いた局所選択励起法を使用した3D-MR撮像法の初期検討 」
市立長浜病院 宮川孝史
「91.先行パルスとphase cycling技術を用いた3D撮像におけるコントラストの検討 」
北福島医療センター 高橋大輔
 
MRI新技術の共演に参加して
オススメにも挙げた二つの演題がある「MR検査 シーケンス評価」のセッションに参加しました。まずは、今、注目されている局所選択励起法を使用した演題「89.Parallel Transmission Architectureを用いた局所選択励起法を使用した3D-MR撮像法の初期検討」です。現在の臨床機における選択的励起の精度による限界やFOVが小さいことによるSNR低下などの問題はあるようですが、最適化された画像は非常に綺麗なものであり、これからの応用に期待が持てる技術でした。
次に私が注目したのはDual contrastの演題である「91.先行パルスとphase cycling技術を用いた3D撮像におけるコントラストの検討」です。T2prepとphase cycling技術を使うことでT1コントラストとT2コントラストの高分解能画像を同時に習得することができるという撮像技術です。今回の検討ではT1値、T2値の検討はまだとのことでしたが、提示されている画像を見た印象ではコントラストは通常の方法とあまり遜色がないものでした。個人的にはT2 Likeコントラストの画像はTSEでなくSEのコントラストに近いということが、驚きでした。まだ、開発途中であり動きに弱い点や撮像時間がかかる点など、改善点はあるようですが、大変興味深い演題でした。
毎年、新技術が発表され驚かされるばかりですが、これからの学会でも「局所励起」と「Dual contrast」の演題は注目していきたいと思います。