血流シミュレーションプロトコル

ITEM2013 Report 国際医用画像総合展 (ITEM in JRC 2013) レポート 新製品 速報:
2013.04.16

 脳血管のCT検査画像データから血管および脳動脈瘤にかかる血流状態・圧力を視覚化し、術前診断や治療を支援するシミュレーションソフトウェア。高度な流体解析(CFD:Computational Fluid Dynamics)ソフトを、汎用の医用画像ワークステーションでAll-in-oneなアプリとして提供できるのは同社が世界初となる。解析にはEBM社が開発したHemoscopeを利用している。

 カラーマップで壁面圧力が高い部分が赤く、圧力が低い部分が青く示されている。

 血管径、表面積、体積のほか、血流、剪断応力、壁面圧力などを分かりやすく観察。動脈瘤の破裂前の兆候や、血流の遅滞によって血栓・動脈硬化が発生しそうな箇所をいち早く発見する助けとなることが期待される。
 従来、流体解析のソフトウェアを医療に用いるケースでは、使用者ごとに異なる解析条件を設定することによる結果のばらつきに課題があった。本アプリであれば、CT等の検査データ入力、VRによる形態の確認・目的血管の抽出および血流解析と解析結果表示を単一システム上で使用できることで、解析条件の標準化が容易になり、誰でも再現性の高い解析を行うことができ、信頼性の高い臨床情報を得ることができる。