Aquilion PRIMEの最大の特徴は、0.5mmという非常に薄いスライス厚での高速撮影が可能となっている点だ。更に、高精細でありながら80列検出器と1回転0.35秒という高速回転により精密検査なら5秒以内、広範囲撮影では10秒以内と検査時間の短縮化に貢献する。
また、東芝では「Minimarize. Visualize.」というスローガンを掲げ、被ばく低減を図りつつも高画質を保つ取り組みを続けている。Aquilion PRIMEに標準搭載されている、東芝独自の低線量撮影技術「AIRD 3D」は、まさにこのスローガンを体現している。「AIRD 3D」は、データ収集された純正データ上で統計学的ノイズモデル、スキャナーノイズモデルを用い画質を改善すると同時に、アナトミカルモデルによりノイズを除去する技術。最大50%のノイズ低減と最大75%(同社比)の被ばく低減を実現。
この他、InstaViewによって再構成の完了を待つことなく事前に画像を確認することができる、画像の再構成が60画像/秒という高速での画像再構成が可能、といった特徴からトータル検査時間の短縮にも成功している。
4月より発売となったフルモデルチェンジ版は、780mmのワイドボアを保ちながらガントリ内のユニットの小型化に成功。体積では従来比34%、重量では28%と従来機よりもさらにコンパクトになったことにより、より検査室への設置が容易になり多くの施設に導入することが可能となっている。