【JRC2013参加レポート】「興味を惹かれた国際医用画像総合展(ITEM)の展示」山口 功先生(大阪物療大学)より

ITEM2013 Report 国際医用画像総合展 (ITEM in JRC 2013) レポート 新製品 速報:JRC & ITEM 2013 参加レポート
2013.04.16

 4/12(金)の午後に国際医用画像総合展(ITEM)を訪れて、根本杏林堂展示ブースに興味深いものを見つけた。(写真)左側は新しいCT用インジェクタの操作画面、右側はtime-density curveのシミュレーションソフト(デジタルフローファントム)である。新しいインジェクタはまだ発売されていないが、CT検査の多様化にともないより良い造影検査を目指して複雑な造影剤注入条件を設定したいというニーズが増えたため、自由にカスタマイズできるように開発したとのことである。しかし、複雑な注入条件を設定してもその検証が必要である。一般的にはアナログタイプの循環ファントムを使用することが多いが、ファントム自体が大きく、実験では煩雑さを避けることはできない。それを解消するためにデジタルフローファントムを活用して頂こうということだ。このデジタルフローファントムは著者の論文「Operation of bolus tracking system for prediction of aortic peak enhancement at multidetector row computed tomography: pharmacokinetic analysis and clinical study. Radiat Med. 2008; 26(5): 278-86.」に基づいて根本杏林堂が作成したものであるが、漸く多くの方に利用して頂ける時が来たことは大変うれしいことである。患者さんに優しい適正な造影検査を行うために活用して頂ければと考えている。