【JRC2013参加レポート】「セッション22「造影剤の最新安全性情報~国内外のガイドラインの現状」についてを拝聴して」清 哲朗先生(岡山画像診断センター)より

ITEM2013 Report 国際医用画像総合展 (ITEM in JRC 2013) レポート 新製品 速報:JRC & ITEM 2013 参加レポート
2013.04.16

 恒例ながら、密度の高い学会スケジュールを有効に活用するには昼食時間は極力会場で済ませたいところです。会場から一旦出てしまうと誘惑も多いですし。人気のあるランチョンセミナーは整理券が直ぐ売り切れてしまうので、希望通りのセッションを聴くには整理券配付開始時間に合わせて早起きして会場入りしなければなりません。土曜日は早めの会場入りが出来たので、普段も色々悩むことが多い造影剤副作用に関するセッション22「造影剤の最新安全性情報~国内外のガイドラインの現状」を選びました。

 安全性に関して、3つの主題(造影剤腎症、急性副作用、NSF)を中心に欧州、米国と我が国のガイドラインの違いをクリアーカットに説明されていて、普段の迷いに光明が差すような名セミナーでした。「造影剤腎症リスク時にはただ拒否するのでなく代替手段の提案をする」、「腎機能低下患者への検査前補液は炭 酸水素ナトリウムを使えば1時間点滴で可」、「前投薬としてステロイドの使用法は経口で12時間、2時間前とする」、「ステロイド直前の静注は無効(昔良くやってい た;苦笑)」など、具体的な状況に関するHow toの数々は大変理解しやすかったです。最新のESURガイドラインの邦訳冊子も配って頂き感謝々々でした。参加できなかった方々も、このガイドラインは小冊子で良くまとまっているので是非入手 し、目通しされることをお勧めします。