島津製作所、使用環境を選ばない卓上での創薬研究を支援。卓上型蛍光イメージングシステム「LuminousQuester NX」を発売

2025.05.09

卓上型蛍光イメージングシステム「LuminousQuester NX」

 島津製作所は、非臨床研究用の卓上型蛍光イメージングシステム「LuminousQuester NX」(ルミナスクエスタ―・エヌエックス)を国内で発売する。本製品は、小型検体を用いた創薬研究をサポートする卓上型の近赤外蛍光イメージングシステムである。

 研究機関や大学病院、製薬業界での蛍光色素を用いた創薬研究では、「体内での薬物の分布とその経時的変化の検証」などの用途で、近赤外光イメージング技術が必要とされている。光に反応する蛍光色素を用いた試薬(蛍光試薬)をマウスなどの検体に投与し特殊な光を照射すると、蛍光試薬が反応を起こす。その蛍光反応を画像化して検体内での薬の分布状態などを観察する。

 この目的のために、同社は近赤外光イメージングシステム「LuminousQuester NI」(ルミナスクエスタ―・エヌアイ)を創薬研究者に販売していたが、より小型で実験室での取り扱いが容易なシステムが求められていた。今回発売するLuminousQuester NXは、LuminousQuester NIの特長である、室内照明下での自由度の高いイメージングを維持しつつ、実験室の卓上で使用することを可能にしたシステムである。

新製品の特長

1. 省スペースで自由度の高い使用環境を提供

 卓上で、小型サイズの動物を処置しながら撮影・計測することが可能。また、独自の光学フィルタを採用することで、室内照明下で撮影・計測することができる。

2. 多様なカメラアングルと視野サイズ

 検体に合わせてカメラ位置や向きを調整して使用することが可能。視野サイズも被写体の全体から局部、組織まで、様々な視野サイズに対応した撮影・計測ができる。

3. 外部光源装置と連携した計測が可能(オプション)

 外部光源と接続して使用する本システムは、外部光源との連携オプションを使用することでより幅広い研究をサポート。観察光の短時間照射により薬剤の集積を静止画で観察したり、治療光の連続照射により薬剤の反応を動画で観察するなど、光照射と同期した撮影・計測が可能になる。

希望販売価格:990万円(税込み)

販売目標:2026年度末までに国内20台

お問い合わせ先

株式会社島津製作所 コーポレート・コミュニケーション部 広報グループ

TEL: 075-823-1110