直腸バルーンを用いた前立腺癌に対する トモセラピーIMRT

2011.10.31

直腸バルーンを用いた前立腺癌に対するトモセラピーIMRT

江戸川病院放射線科
浜 幸寛

 Helical TomoTherapyはIMRT(intensity modulated radiation therapy:強度変調放射線治療)の専用機として開発され、前立腺癌をはじめ全身の悪性腫瘍に対して有用性が示されている。Helical TomoTherapyでのIMRT planを忠実に遂行するためには、毎度同じ状態を再現する必要がある。さらに、照射中の臓器移動を最小限に抑える必要がある。直腸バルーンによる前立腺固定は、照射中の臓器移動の抑制、内部臓器の再現性、直腸線量の軽減、直腸前壁の可視化において優れた威力を発揮する。本稿では、限局性前立腺癌に対する直腸バルーンを用いたトモセラピーIMRTの有用性について述べる。