今、最強の検査室を探せ!第4回

Satellite View~Canon Special Session:今、最強の検査室を探せ!
2017.12.15

今、最強の検査室を探せ!第4回

最狭の検査室!? 限られたスペースでも安全性と操作性を発揮

 

透視装置を使用する検査室では、施設や診療科によってそれぞれのこだわりや工夫が随所に見られます。よりよい内視鏡検査を目指しているご施設のもとへ編集部が突撃取材し、ご紹介!!読者の皆さまにも明日から真似できる工夫があるかも……!?

 

今回お話しを伺ったのは…

順天堂大学医学部附属浦安病院

 

順天堂大学医学部附属浦安病院 消化器内科教授
長田太郎先生

 

順天堂大学医学部附属浦安病院 消化器内科
荻原伸悟先生

 

順天堂大学医学部附属浦安病院 放射線科技師
山崎 信先生
  同施設の年間の内視鏡検査数は約9,200件。その内訳としては上部消化管の検査が5,000件、下部消化管の検査が3,700件、内視鏡的逆行性胆管膵管造影(以下:ERCP)が500件となっており、特にERCPの件数は県内でもトップクラスである。現在、内視鏡検査室は4部屋あり、上部消化管と下部消化管を午前と午後で分けて検査を行っている。透視室は1部屋で、ERCP以外にも超音波内視鏡(透視下Interventional EUS)や気管支鏡検査(以下:ブロンコ)を行っている。検査件数は年々増加しており、県内外から多くの患者が来院するという。
また、東芝メディカルシステムズ独自のコンパクト設計により今回の導入が実現した「UltimaxTM-i octave」が、5×4mと決して広くはない検査室の中で、どのような工夫が施され実際に使用されているのかを取材した。

検査室にお邪魔します!!

検査室第4回 1-2

検査室第4回 2-3 つなぎ 2

 

★長田先生のコメント★

 普段から検査中にコミュニケーションを取り合うことはもちろん、デバイスの器具もなるべく最新のものを使うようにしていますが、やはり検査では、なるべく短時間で患者さんに苦痛なく、安全に行うというのが一番大切だと思います。実際にUltimaxTM-i octaveを導入して、患者さんの体を動かす必要がなくなり、一件あたりの検査時間は短縮されていると思います。今後スタッフの数や、検査件数も増えていけば、消化管の血管造影などもこの検査室で行っていきたいと思っています。

 


★荻原先生のコメント★
今まではただでさえ狭く、スタッフも多くいないなかで、寝ている患者さんの体を動かして斜位をかけていたんですが、Cアームのおかげでその必要もなくなりました。斜位をかけることによって、肝内胆管の走行が立体的に見えます。今回の導入の決め手としてCアームは大きかったのですが、画質もとてもきれいですね。ガイドワイヤなどのデバイスまで見えやすくなっていますし、吸収差が大きいところや細かいところまできちんとメリハリがついています。0.018インチのラジフォーカスガイドワイヤ(テルモ社製)を使用することもあります。以前は照射範囲を狭くしなければ細部まで見えづらかったのですが、いまは必要な少し広めの範囲を観察しながらでも十分確認でき、助かっています。

 


★山崎先生のコメント★
やはり低線量検査が行えるということが一番良いですね。撮影、透視の条件はオートでプロトコールが完成されているので非常に助かります。先生方が画質に大変満足していますので、パルス透視や透視線量モードなどの機能を活用し、さらに低線量の検査を実現していきたいと考えています。また、MPPS機能も活用し、撮影枚数なども管理しています。当院では検査の開始から電子カルテのコメントの記入まで消化器内科の先生が行ってくれるのですが、そういった操作性や使いやすさもUltimaxTM-ioctaveの魅力であり、技術の進歩を感じますね。当院としては今後、より被ばく低減の工夫を呼びかけていこうと思います。