MobirexTMのト・リ・セ・ツ: X線、再発見。

Satellite View~Canon Special Session:X線、再発見。X線装置トリセツ集
2015.09.11
MobirexTM
X線、再発見。

MobirexTMのト・リ・セ・ツ

 
 
 今年、2015年4月に開催されたITEM2015にて、東芝メディカルシステムズ株式会社(以下、東芝)から最新型回診用X線装置「MobirexTM」が発表された。東芝の回診用X線装置の歴史は60年以上になるが、今回のMobirexは、現在の病棟撮影を1から率直に見つめ直し、とことんユーザビリティを追求した装置に仕上がっている。このような大規模なリニューアルは実に15年ぶりであり、それゆえに、ユーザ待望の逸品であるといえるだろう。早速、その機能を1つずつ解説していきたい。
 

微速走行スイッチ(X線管前方)
X線管後方ハンドル
●Point 1 どんな状態でも操作しやすい「デュアルアクセス」設計
 
 アーム正面のX 線管部分には、アームを引き伸ばした位置からでも装置本体の前進・後進を操作できる微速走行スイッチが搭載されている。一方、後方側にも位置決めハンドルがあり、テレスコピックのアーム部分には照射野ランプスイッチも配置。照射野調整つまみが下向きに配置されている点もポイントで、高位でのポジショニング時やX 線管後方側からの絞り操作が可能になっている。このように、ベッドの両サイドどちらからでもポジショニングできる「デュアルアクセス」を1 つの設計コンセプトとしている。
モバイルスペース
●Point 2 デジタル運用テーブルが新設
 
 Mobirex では、医療IT 化を加味し、デジタル運用のためのノート型PC やタブレット端末などを置くことのできる、見やすい傾斜スペースを新設。いま現場で働くユーザのニーズにマッチしたスタイルとなっている。
オフセットドーム
スプリングバランサー(内部)
●Point 3 スリムな支柱で視野ひろびろ
 
 装置外観でもっとも目を引くのが、X 線管を支える支柱の細さだ。Mobirex ではバランスウエイトを用いずに、スプリングバランサー方式を採用している。通常は天井走行式のX 線管支持器などに用いる方式だが、これを支柱下部のオフセットドーム部分に収納することで、支柱内はワイヤーを通すだけのシンプル構造となる。これにより前方視界が大幅に改善され、走行やベッドサイドへのアプローチが容易となる。
後輪駆動(左右独立モーター内臓)
●Point 4 軽くてコンパクト! らくらく移動
 
 Mobirex はハンドリングも非常に快適だ。後輪駆動の左右独立モーターがひずみセンサーにより僅かな力加減で作動しており、ユーザはまるで操作している感じがないほど思い通りに動かすことができる。本体幅もわずか56cm で、少し狭い病室での操作も楽に行える。
 さらに、起動はパスコードによって管理されたキーレスエントリー機能を標準装備しており、煩雑な鍵の管理が不要になっている。
●Point 5 環境にやさしい工夫いろいろ
 
  東芝は環境配慮への取り組みを進めており、Mobirex も例外ではな
い。照射野ランプは省電力・高寿命のLED を採用し、バッテリ消費電力(走行系)は約35%の削減、ランプ交換も不要だ。外装の樹脂カバーにはPVC(ポリ塩化ビニル)を排除して、環境への負担が軽減されている。塗装にも多くの配色を用いず、全体をあたたかみと清潔感のあるアースホワイトで統一している。
 また、最高出力を32kW にして大容量のX 線管を搭載したり支柱高を延長するなど、施設の運用に沿った多様なカスタマイズも可能だ。
 
 
一般的名称:移動型アナログ式汎用X線診断装置
販売名:インバータ式回診用X線装置 Mobirex IME-3000D
認証番号:227ADBZX00043000
Mobirexは東芝メディカルシステムズ株式会社の商標です。
 
詳細はMobirexサイト、東芝担当者まで!
http://www.toshiba-medical.co.jp/tmd/products/xray/mobile/mobirex/index.html