シカゴ・トラブルシューティング@越野沙織先生(東京大学医学部附属病院放射線科)

RSNA2018 Report:シカゴ・トラブルシューティング
2018.11.21

 私はロンドン、ボストン、シカゴ、パリと、過去4回放射線科での研究・臨床留学をしました。その海外経験を生かしてお伝えします。

 まず、渡米する前にはESTAの申請をお忘れなく。空港からダウンタウンまでは、シャトルバス(30~40ドル)かタクシー(約40ドル)をオススメします。シャトルバスを初めて利用した時は、時間通りに来ず、電話で直接やり取りすることになり、結局予約時間の1時間後に出発となかなか大変でした。乗客が2人しかいなかったからでしょうか・・・。タクシーは乗り場にいるタクシーに声を掛けてもいいのですが、乗る前に運賃を交渉した方がボッタクリに遭わなくて済みます。識字率が100%ではないので、タクシードライバーの中には文字や地図が読めない方もいらっしゃいます。本当に目的地に着くか不安な場合は、GPSを使うか、Uberを利用すると良いです。(Uberもターミナル指定があったり、着く直前に電話でやり取りしたり、電話を取らなければ勝手にキャンセル料5ドルを取られたり・・・いろいろ大変ですが、ドライバーによります)Softbankユーザーは、アメリカ放題がタダで使えます。アメリカ国内やアメリカ―日本間での通話が無料、Sprintという回線に繋ぐのでネットも無料、というお得なサービスです。空港に着いたら迷わず設定するとよいでしょう。

 現地での買い物ですが、クレジットカードがレート的にも一番かと思います。日本円よりも現地通貨で払った方が、手数料が取られなくて済むので賢明です。トラベラーズチェックは全く割に合いません。

 日本人男性は世界的に見てもスリに遭いやすいのでご注意ください。パリの地下鉄では、日本人のスリ被害があまりにも多いので、日本語で「スリにはご注意を」という案内が流れるほどです。また、シカゴの治安はあまり良くありません。医療ドラマERの舞台になるくらいで、私もシカゴの放射線科研修中に、銃弾が頭蓋内に残存しているCTを見ました。中心部は南に行くほど危険で、McCormick Placeでも人通りの少ない場所やミシガン湖沿いはむやみに行かない方が安全です。
 外国と日本の文化の違いからカルチャーショックを受けることも多々あるかと思いますが、多様性を受け入れる包容力と忍耐力が大事です。