オリンパス、経皮内視鏡的胃ろう造設術(PEG)用「イディアルPEGキット」を発売 ~安全性を追求した新発想の器具を追加~

2011.09.15
シース
 

シースを介して、カテーテルを挿入
オリンパスメディカルシステムズ株式会社(社長:森嶌治人氏)は、内視鏡を用いた栄養摂取法である経皮内視鏡的胃ろう造設術(PEG)用の医療器具として、安全性と患者側の苦痛軽減を追求した胃ろう造設キット「イディアルPEGキット」を、2011年9月12日から国内発売を開始した。 

経皮内視鏡的胃ろう造設術(PEG:percutaneous endoscopic gastrostomy)とは、口から食事を取ることができない患者の胃に栄養を送るために、内視鏡を用いながら、体外と胃をつなぐ小さな穴(胃ろう)をつくる手技のことである。今回発売する「イディアルPEGキット」は、胃ろう造設術の1つとして患者の苦痛軽減と安全性向上が期待されている「Introducer変法(PEGには、Pull法、Push法、Introducer法、Introducer変法という4つの手技がある。Introducer変法は、過去Direct法とも呼ばれていた)」に対応し、「シース」という新たな器具を従来のキット内容に追加したものでだ。この「シース」により、「Introducer変法」の安全性がさらに高まることを目指している。

概要
製品名:イディアルPEGキット(1)イディアルボタン(ボタン有効長:2.0cm~4.5cm、外径サイズ:24Fr(=8mm))、(2)オブチュレータ、(3)栄養用接続チューブ、(4)減圧用接続チューブ、(5)胃壁固定具、(6)ガイドワイヤ、(7)8Frダイレータ、(8)27Frダイレータ、(9)シース、(10)処置セット(Iセット)の10点が1つになったキット発売日:2011年9月12日
価格:51,975円(税込み)
販売目標:18,000キット/年

主な特長
・胃ろう造設術の「Introducer変法」に対応
・シースの使用により、手技の安全性と確実性の向上をサポート
・患者の苦痛軽減と介護する方の簡便な管理を実現

開発の背景
近年、高齢化に伴う脳血管障害や認知症、神経疾患などの増大により、食事を口から取れない、あるいは飲み込むことが困難な患者が増えている。そのような患者が必要な栄養を摂取できるように、内視鏡で胃壁の内側を観察しながら、体外から胃に直接栄養剤を送りこむための小さな穴(胃ろう)を造設する経皮内視鏡的胃ろう造設術(PEG)が実施されている。
同社は、内視鏡総合メーカとして、2005年から胃ろうカテーテル(胃に栄養を送るチューブ)を販売し、2007年からはPEGの新しい手法である「Introducer変法」に必要なすべての器具をそろえたキットを販売してきた。今回は、この手法の安全性をさらに高めるため、シースという新発想の器具を新たに開発し、このキットに追加する形で発売する。

主な特長の詳細
・胃ろう造設術の「Introducer変法」に対応
経皮内視鏡的胃ろう造設術(PEG)の1つである「Introducer変法」は、他の手法と比べ、内視鏡の挿入が1度で済むため、患者の苦痛軽減が期待できる。また、カテーテルを腹壁に設置する際にカテーテルが咽頭部を通らないため、胃ろうに咽頭の常在菌などが感染する危険が少なく、安全性が高いとされている。
・シースの使用により、手技の安全性と確実性の向上をサポート
シースとは、体外と胃をつなぐトンネル状の空間を確保する管状の器具である。これを介したカテーテル挿入を実現することで、医師がIntroducer変法をより安全で確実に行うことができるようサポートする。
従来のIntroducer変法では、腹壁に開けた穴からガイドワイヤを胃内に挿入し、それに沿わせて挿入するダイレータ(腹壁にあけた穴を拡張する器具)で穴を拡張し、続いてその穴にカテーテルを挿入する。今回のキットでは、ガイドワイヤ挿入後に、シースを装着したダイレータを挿入して穴を拡張した後、シースを体外と胃内をつなぐように留置。その後、留置されたシースを介してカテーテルを挿入。シースの留置による挿入路の確保によって気腹(腹壁と胃壁の隙間から腹腔内に空気が入ってしまうこと)や胃の裂傷(カテーテル留置の際になんらかの外的要因から胃壁が裂けてしまうこと)などのリスク軽減をサポートすると同時に、シースの蓋が胃内空気の抜けを予防してくれるなど、安全性の向上が期待できる。
・患者の苦痛軽減と介護する方の簡便な管理を実現
1回の内視鏡挿入で胃ろう造設が行えることに加えて、カテーテルが口の中を通らない造設手技のため、患者の苦痛軽減が期待できる。また、造設から交換まで同一のカテーテルが使用できるため、介護者は簡便な管理が行える。

●お問い合わせ
オリンパスメディカルシステムズ株式会社
http://www.olympusmedical.jp/