仙台市とフィリップス、心肺停止からの社会復帰率“世界一”の実現を目指す「仙台Heart safe cityプロジェクト」を開始

2019.11.29

 (株)フィリップス・ジャパン(以下 フィリップス)は、「2030 年までに30 億の人々の生活を向上させる」をビジョンに掲げ、健康な生活、予防、診断、治療、ホームケアにいたるヘルスケア・プロセスのすべてにイニシアティブを持ち「もっと健やかな未来へ」をコンセプトとして、すべての人の健康に貢献していきたいと努めている。
 仙台市とフィリップスはこのたび、地域住民が協力してAED を使用し、心肺停止からの社会復帰を目指す「仙台Heart safe city プロジェクト」を2019年12月より開始する。
 Heart safe cityとは、AEDの適正配置、ファーストレスポンダー(救急隊に引き継ぐまで適切に応急手当ができる救護者)の育成サポート、行政や自治体ならびに地域企業との体制づくりを推進し、心肺停止からの社会復帰率“世界一”の実現を目指す取り組みである。

●背景
 日本における心肺停止からの社会復帰率は8.7%、AED 使用率は4.9%と低く、改善の余地があるとされている。こうした課題に対応するため、AED の適正配置に加え、共助(地域住民による助け合い) の強化のための教育、早期通報システムが必要である。また今後は公助にだけ頼るのではなく、地域の住民が自らまもる“新しいまちづくり”が重要なポイントとなっている。

●実施概要
 2019年12月から2020年2月まで、仙台市若林区荒井東地区において、AEDの使用方法を含めた救命講習会を実施するほか、AED及びSOSボタンの屋外設置と地域住民によるファーストレスポンダー(救急隊に引き継ぐまで適切に応急手当ができる救護者)体制による、心肺停止時等における新たな自助・共助モデルの実証実験を行う。

●取り組みのポイント
1. 行政や自治体、地域企業との体制づくり
 Heart safe cityの運用にあたり個人情報の問題や地域住民への参加において行政や自治体からの協力なしでは実現不可能である。地域にいる人とのつながりが重要であり、そのつながりが自助・共助を生み出す。様々な組織がそれぞれの役割を担いながら、新しいまちの価値として認識し、協働することが必要不可欠となる。
2. 仙台市若林区荒井東地区での実施
 仙台市若林区荒井東地区は、仙台市が都市再生推進法人※1として指定した一般社団法人荒井タウンマネジメントと共に協力しながら、様々な分野における新たな取り組みを通じて“安全・安心なまち” をはじめ、長期的な価値向上につながるまちづくりを進めていく。

※1 都市再生特別措置法に基づき、地域のまちづくりの新たな担い手として、行政の補完的機能を担いうる法人に対して指定することで、都市再生推進法人となり、市のまちづくりのパートナーとして、連携し取組みを進めていく公的な位置付けが与えられた団体

3. 救命・救急補助スマートフォンアプリ 「MySOS」※2とSOSボタン
 スマートフォンアプリ「MySOS」とIoT 技術の連動により、より広範囲において、救助が必要な人への一斉通知を可能としている。このシステムを利用することにより、人がたくさん集まるような大規模イベントの救護体制をはじめ、各組織における自助・共助を強化した体制作りが可能になる。

※2 MySOSは、(株)アルムの商標または登録商標であり、自身や家族の健康・医療記録を行い、救急時などのいざという時にスムーズな対応をサポートする救命・救急補助スマートフォンアプリである。

●特長
・ LTE-M通信規格
・ SOSボタン設置が容易
・ 救援者への通知設定範囲が可能
・ ボタン押下より10秒強で一斉通知可能

●お問い合わせ
株式会社フィリップス・ジャパン
https://www.philips.co.jp